「市場」というのは、当然そこに来る人がいるからこそ成り立つわけで、逆に言うと、そこに来る人を対象として開いているものです。
野菜でも魚でも市場が開いている時間は早朝から午前中くらいであって、なぜなら対象としているのは「卸売業者」だからです。
家庭の主婦層や個人のお客を対象にしていないので、基本的に午後~夜にかけて魚や野菜の市場が開いていることはありません。
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株式市場が開いているのは基本的には午前9時~午後3時です。
一般的な会社員の人は、その時間帯は会社で働いています。したがって、株式市場に入っていけないのが通常です。
そう考えれば、株式市場が顧客ターゲット(対象)としているのは「一般的な会社員ではない」と言えます。
裏を返せば、普通のサラリーマンは株式市場に入って来なくていいよ(入ってくるべからず)ということです。
もっと極端に言うと、「投資家・投機家を相手にしている市場なんだから、投資家・投機家でない人に用はないよ」・・・と言えそうです。
サラリーマンの中には「株に手を出して」毎日の株価の変動が気になるあまり、数時間ごと数分ごとに株価をチェックしないと気が済まない・・・という常態に陥る人がいます。
市場の在り方から言えば、本来はそうした人は株なんてやらなくていいのでは?・・・と言えるかもしれません。
まあ、そうは言っても、誰でも手を出すことができる代物ですし、サラリーマンの株式投資を否定するものでもありません。
大事なのは、「その市場が対象としている相手をキチンと理解し、自分がその立場にないとしたらむやみやたらに近づかないほうがベター」「自分が対象となる立場のつもりで市場に入る」という意識を持つことだと思います。