9月は多くの民間企業で「第二四半期」と呼ばれる決算の時期です。
銀行(金融機関)も同様です。
この決算期を無事に通過できないところは会社存亡の危機となって、最悪の場合は消えゆくのみ・・・です。
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お金であれ、何であれ、貸し手と借り手との関係では、原則として借り手のほうが弱い立場になります。
多くの中小企業では地元地盤の金融機関から融資を受けたいと考えており、貸し手であるその金融機関の言うことに(心の中では納得していなくても)逆らうことができません。
逆らったり、断ったりすると、融資を受けられなく恐れが高いからです。
あえて上下関係をつけるなら、上位が地域金融機関で、下位が中小企業といった感じです。
そんな地域金融機関のホームページには、「地域社会の繁栄・発展・暮らしに貢献し、奉仕します」・・・「お客様のニーズに応えて誠心誠意尽くします」・・・「地域の皆様に愛される企業を目指します」・・・などと書かれていますが、どれも美辞麗句で虚しい響きがするだけかもしれません。
貢献や奉仕という言葉からは「自分のことは二の次で相手のことを優先する」と本来は読みとることができるのですが、実際の言動は一致していないようにも思えます。
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地域の経済が活性化することで、自然と金融機関にも恩恵が届き、儲かる仕組みができあがっていきます。
そうなれば、地域創生にもつながります。
ところが、今の世の中はちょっとズレていて、なかなか地域の活性化は進まず、つれて金融機関の利益も以前より少なくなってきている・・・といわれています。
要は「昔ほどは儲からなくなった」わけです。
地方の金融機関も生き残りをかけて経済競争に参加する覚悟が必要になりつつあります。
今後、中小企業はどこからお金を借りても同じだ・・・という発想が強くなれば、地域の金融機関の経営はますます苦しくなります。
これからは、地域金融機関の特徴が明確化され、生き残る勝ち組と、生き残れない負け組とに分かれていくと思われます。
2つの銀行(金融機関)が一つになり、その銀行(金融機関)も数年後には再び淘汰のはざまで消えるところと残るところに分かれ、どんどん数が減っていく・・・を繰り返していくかもしれません。
結局、数行(数社)あった金融機関が一つになってしまう・・・という現象があちらこちらで起きていくかもしれません。
難しく言うと、経済の縮小が起きる・・・ということです。
かつての「護送船団方式」で守られていた時代を懐かしむ人はもう少ないと思いますが、「護送」ではなく「(生存)競争」が求められていると気づき、対処する姿勢が大切だと思います。