脱サラ・独立起業を考えたとき、一つの選択肢として「フランチャイズビジネスを始める」という道があります。
まあ、確かにそれも独立起業の道の一つなのですが、通常の独立とは違ってかなりの面で「自分の自由度が少ない/本部に束縛されている」という実態があります。
極端な言い方をすれば、フランチャイズで独立というのは実は本当の独立ではんくフランチャイザーの疑似奴隷になっているようなもの・・・とも解釈できます。
一応は個人事業主なり法人という形態をとれますが、支配関係から言えばタダのサラリーマン以上にリスクあり・・・かも。
本部(フランチャイザー)の言いなりになったうえに、ロイヤリティーというみかじめ料を払わなければいけない・・・というのはサラリーマンにさらにリスクを上乗せ・・・という概念が浮かんできます。
結果的にウハウハ儲かるというのならまだ良いのですが、たいていは家族で長時間労働をやってどうにか採算が取れる・・・程度かもしれません。
ひとたび始めるとなかなか途中で止める(抜け出す)こともできず、アリ地獄のように嵌ってしまう恐れもあり、経営者である自分たちには当然労働基準法も関係ありませんから長時間低賃金労働を強いられることになる恐れもあります。
ビジネスを展開する経営者が体験できる高揚感とか、達成感とかはなく、あるのはヒリヒリ感だけだったりします。
フランチャイズにおけるヒリヒリ感とは、売上が想定レベルに届かない・・・ロイヤリティーや経費の支払いをしたら手元にお金がほとんど残らない・・・経営難から抜け出せない・・・というヒリヒリ感です。
ビジネスとは自分で創意工夫をするものですが、創意工夫が許されず、本部の決めたとおりにやらされるだけでは真の意味で独立とは言えません。
退職金をもらえるサラリーマンのほうがまったくもってマシだ・・・と思えても、そのときではもう後の祭りです。
それでもそれが良い、という人は構わないのですが、いくら独立起業だとは言え、そのフランチャイズビジネスの中身についてはよくよく吟味することが大事だと思います。
言い換えれば、上記に書いたようなことが無い/すでに改善されている・・・ようならトライしてみるのも一手です。
独立しよう、脱サラして自分でビジネスをやろうという気概は立派ですが、そのとき安易にフランチャイズでもやれば自分は何もしなくてもラクにビジネスができる・・・と考えるのはやめたほうが良いと思います。