学生の頃に生徒会長を務めたとか、生徒会で執行部に所属していた・・・という人は、わりと人望・リーダーシップがあった人だと思われます。
なぜなら、だいたいその頃の年代というのは「自ら欲してその任務に就く」というよりも「他者から推されてその任務に就いた」という人が多いからで、それだけみんなからの推挙があったと思われるからです。
でも、若い頃に仮に生徒会長を務めたとしても、大人になって国会議員や会社内で重要な決議権をもつ人物になれるか?・・・というと残念ながらその保証はありません。
それは生徒会と議会(国会)等とでは隠れている背景が大きく異なることも一つの要因に挙げられます。
どんな背景か?
それは「お金を動かす」ということです。
生徒会の執行部はお金を動かす権限はありませんが、議員や会社で重要なポストに就いている人というのはお金を動かす権限を有しています。
それを世間一般的には「利権」と呼びます。
そして、「お金を動かす権限がある」からこそ自らその役職に就くことを求めたり、しがみついたりしがちです。
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たとえば、マンションという建物には複数の関係のない人たちがそれぞれ所有者として権利を有していて、そこには何らかの「マンション管理会社/組合」が存在しています。
1棟丸ごと一人の所有者が所有している場合は別ですが、複数の人が所有している一般的なマンションではほぼ間違いなく「マンション管理会社と管理組合」があります。
そして、そうしたマンション管理というのは必ず「利権」が存在していて、管理会社や組合がその利権を保全・行使できる立場にあり、突き詰めていけば「理事長」に大きな権限が集中しがちになります。
ところが、世の常として「利権あるところに腐敗あり」で、管理費や修繕積立金といった多額のお金が動けば動くほど、その利権争い/腐敗が生じます。
管理会社・組合というのは決して「生徒会」ではなく、むしろ「議会(国会)」に近いものです。
管理会社はマンションの総会で決めることですが、その総会の議案は管理組合が決めます。
管理組合のトップは「理事長」であり、多くのマンション所有者は理事にも理事長にもなりたがりませんfが、そのため、一部の心無き悪しき者が理事長のポストに就いてしまうと、そこにある利権のほとんどが理事長に流れてしまう恐れがあります。
つまり、理事長がマンションの管理費・修繕積立金を食い物にしてしまう・・・ということです。
気をつけなければいけない重要な点だと思います。
マンション管理組合の理事長は「総理大臣」「衆・参議院の議長」を兼務しているようなもので、それくらい強い権力を持っています。
絶対権力は往々にして腐敗するものです。
お金の絡まない「生徒会レベル」の団体は良いのですが、お金の絡む「議会レベル」の団体においては、それぞれの構成員に当たる人はよくよく目を光らせて注意の矛先を向けておくことが大事だと思います。