昭和時代に創業した会社で、創業オーナーがいまだに権力を握っている会社というのはある意味ではすごいことです。
なぜなら昭和というからには創業して少なくとも30年以上は経っているわけで、オーナー自身の年齢が60代・70代・80代・90代であることが容易に想像できるからです。
会社を今日まで存続させてきた手腕は素晴らしいと言えます。
ところが、その一方で、自分が社長の座に就いたままで後継者にバトンタッチできていない・・・という意味ではちょっと考えモノです。
老害による院政を敷いて会社を弱体化させているかもしれません。
ワンマン経営の影響で自立した人材が育たない社内環境にあるかもしれません。
これまでは良かったけども、この先の未来が非常に暗いかもしれません。
誰も(オーナーの身内でさえも)も意見を言えず、社内改革が一向に進まないまま今という時を迎えていて、昭和と平成の世は何とかなったかもしれないけど、令和という時代を生き抜くには厳しいかもしれません。
私は昔から「社長ポストはある一定の年齢で譲ること/組織のトップは後継者に引き継ぐタイミングを予め決めておくこと/権力を長く持たないこと」を組織運営の重要事項として言い続けてきました。
世界の動乱を見てもやはりそうした「権力に胡坐をかかない姿勢」が重要であることは歴然です。
人は権力を欲しがる人と欲しがらない人に分類できますが、組織のトップに就けるべき人はやはり後者であるほうがベターのような気がします。