「起業するなら、決して仲の良い友人や知人と一緒に始めようとはしないこと」という重要な原則があります。
多くの人が、自分の経験からそう語っていますし、私もそのとおりだと思います。
なぜなら、創業時は良くても必ずその後で互いの意見が衝突し、方向性にブレが生じ始めて、結局どちらか(誰か)が辞める羽目になるからです。
多くの会社では、創業メンバーのほとんどが辞めていなくなっていると言われます。
なぜ創業メンバーの大半は辞めるのか?
それは、トップの成長度合いに追いついていけなくなるから・・・だと思います。
トップの社長は命をかけて経営に携わり、知らず自分自身もさまざま成長していくものです。
もちろん、他の創業メンバーも成長します。
ところが、そのスピードと質の差がだんだん大きなものとなっていく割に、気持ちの中では「同じ創業メンバー」という部分だけが強く残って、やがてその歯車がかみ合わなくなっていく・・・という現象が起きるのだと思います。
社長はその職務上外部の人との接点が増え、刺激をたくさん得ます。
他のメンバーは、どちらかというと社内の業務に就いていて外部の経営リーダーと触れ合うことはあまりありません。
そこに差がつく原因があるように思えます。
ある意味では必然なのですが、同じ釜の飯・・・という意味では、成長度合いの差を認め合うことができないがゆえに決別せざるを得ないのは、とても残念なことだと思います。
そうならないためには、他のメンバーもトップに負けず劣らず外部の経営者と接点を持つようにして、絶えず刺激を得て知識や情報の吸収と、経営者としての手腕の発揮を連続して行っていくことが大切だと思います。