
慶應義塾の元学長・小泉信三氏の言葉に、「すぐに役に立つことは、すぐに役に立たなくなる」・・・という一節があります。
一理あると思います。
亜種の話として、「苦労して購入した車は愛着がわくけど、親に買ってもらった車だとそれほど愛着がわかない」・・・といったことがあります。
要は人は「それを手にするまでに時間と手間をかけたモノほど役立つ/大切にする」けど、「ほとんど手間をかけずに手に入れたモノはすぐに役に立たなくなる/大切にしなくなる」・・・ということです。
会社でも、上司は「何かと面倒を起こして手を煩わせた部下ほど後に可愛く思えてくるようになる」・・・という傾向があります。
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時代・社会は刻一刻と変化しています。
そうした変化に適応して時代の荒波をうまく生き抜いていくことが大事ですが、それには自分を取り巻く環境が変わっても自ら考え、動ける人間になることが必要です。
また、リーダーの立場で言えば、そうした部下を育てる教育が大切です。
「効率よく成果を出す」ことももちろん大事ですが、一方で、「効率が悪くても考え抜く/行動し続ける」ことに価値を置くことも併せ持ったほうが良いということです。
「すぐに役立つ」もの(ノウハウ系の情報等)は、すぐに陳腐化していく運命にある・・・。
人は「今すぐ役に立つこと」を求めがちです。
でも、それは「今ある前提」にしか通用しない知識で、言わば薄氷を踏んでいる状態に近いかもしれません。
物事の前提は変わるもので、前提条件が変わった瞬間にすべてが崩れます。
変化に強い人は、「原理・原則」や「構造・仕組み」から物事を理解しようとします。
そういう人は、単に過去の成功パターンを模倣するのではなく、原理・原則を理解しているので状況を読み替えて意味を再構築しようとします。
リーダーはそんな人材でありたいし、部下育成もそんな意識をもって臨むと良いと思います。
























