リーダーは「役職・権限で人を動かす」のではなく、「自らの影響力・人間力」で人を動かすことが理想です。
もし、その人の役職・権限が人を動かしているとすれば、それはその人の人格が立派なのではなくて、その役職・地位に就くまでに残してきた過去の経緯と結果が立派なのであって、その結果として就いている今の地位が権限を有して人を動かしているようなものです。
ほとんどの会社にそんなリーダーがたくさんいると思います。
世の中には、その人に影響力があるようにみえて、実は「役職が権限を持っているだけ」・・・、すなわちその人にはほとんど影響力はない・・・というケースは多いと思います。
政治家にも多いですね。
だから、そうした人は選挙になるととたんに慌て出します。
優秀なリーダーは、やはり影響力を有しています。
部下が「あの人は部長だから従うしかないな」という理性的に納得しているうちは、まだ影響力は弱いと言えます。
その人の役職に関係なく 「あの○○さんが言うんだからしょうがないな・・・」と部下が思うようなら、感情的納得をしているので影響力大のリーダーと言えます。
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影響力を高めるにはこんなことが有効です。
今いる組織体の中で誰よりも崇高な基準を持つ
→ 誰よりも高い役職に就くのではなく、「誰よりも高い基準」が大切です
基準とは「自分にとって当たり前だ」と思う一線です。
「役職」は他人が認めて初めて成立しますが、「基準」は他人に関係なく自分で設定できるものです。
仕事における「当たり前のバー(基準)」が高くなれば高くなるほど、周囲の人はそのリーダーについていくのが難しくなります。
そこで必要となるのが、それでも決して驕り高ぶることなく部下たちを信用し、思いやる心を持つことです。
会社内では確かに上司・部下の関係であっても、人間として良識ある接触を普段から行う姿勢が重要です。
乱暴な言葉づかいをしない、セクハラ・パワハラはご法度とする、礼節を自他ともに重んじる、誰にでも分け隔てなく挨拶をする、部下の人格否定をしない・・・などです。
リーダー/部下である前に一人の人間であることを尊重する姿勢が大切です。
そうやって、役職・権限で部下を動かそうとするのではなく、キチンとした人間力で人に影響を及ぼせるリーダーが組織に増えると、その組織は強いと思います。