4月の人事異動で、これまでの非管理職から出世して晴れて「管理職(リーダー)」になった人もいると思います。
そんな人も6ヶ月間の管理職経験から自分なりに何かを感じ始めている頃かもしれません。
出世すれば当然給料も増えますが責任も増すので、そのバランスの受け取り方にちょっとした違和感を感じているかもしれません。
部下を持ったわけですから、管理職初心者は、これまでの「個人」で仕事をする意識から「チーム」で仕事をする意識に頭の中を切り替えていることが必要です。
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夏目漱石の『草枕』にある言葉、
「智に働けば角(かど)が立つ。情に棹(さお)させば流される。意地を通せば窮屈だ。兎角(とかく)に人の世は住みにくい」
・・・というのは有名です。
会社で部下を持つ立場の人は、さしずめ
「部下に厳しく当たれば角が立つ。甘く接すればなめられる。ハラスメントを気にしすぎて窮屈だ。兎角に部下を扱うのは難しい」
・・・とでもいったところかもしれません。
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名選手、名監督にあらず・・・という言葉があります。
本当にそのとおりで、現役プレーヤーとして自分が活躍して結果を出すのと、自分は管理職の立場になって部下を活躍させる(結果を出させる)のとでは大違いです。
自分にはできたことも部下にはできない・・・ということがいくらでもあるからです。
自分にはどうってこともなかったことが、部下にはいちいち行動の妨げになったり、やる気を失う原因になったりする・・・。
いくら名選手であっても、人を動かして求める結果を導くのには「別の能力」が必要で、それがないことには「名監督」にはなれません。
逆に、現役時代はパッとしなかったけど管理職になったら名監督と呼ばれるようになった・・・という人もいます。
大事なのは、「自惚(うぬぼ)れないこと/謙虚に仕事を行なうこと」です。
人生は長い道のりで、今日・明日で人生が終了するわけではありません。
仕事も人生も、今日・・・今週・・・今月・・・はうまくいかなくても、「今年トータル」で見ればうまくいっているかもしれないし、今年はダメでも3年間で見ればうまくいっていると言えるかもしれません。
常に自分の立場・ポジションを正しく弁(わきま)えて、求められている結果を導くために何をどうすれば良いのか?を考え、試行錯誤をしながら実践していくことが大事だと思います。