社員の仕事ぶりを評価するときには、いくつもの評価の仕方がありますが、例えばこんな切り口があります。
1.新しいことに挑戦して成功→A評価
2.新しいことに挑戦して失敗→?評価
3.今までのやり方で成功→?評価
4.今までのやり方で失敗→D評価
AとDの評価はどんな経営者も同じだと思いますが、BとCの評価をどうつけるかは会社・リーダーによって判断が分かれるところかもしれません。
「新しいことに挑戦して失敗した」ほうを「今までのやり方で成功した」ほうより高く評価する経営者の考え方はこうです。
新しいことに挑戦して失敗したとしてもその失敗は正当な努力の証拠なので、そのプロセスを評価している・・・と。
一方で、その反対に「今までのやり方で成功した」ほうを「新しいことに挑戦して失敗した」よりも高く評価する経営者の考え方はこうです。
プロセスはどうであれ、仕事は結果がすべてなので結果を出したほうを優先的に評価している・・・と。
どちらも正しいと思います。
ここで重要なのは、「当社はこうした観点で評価します」と社員に予め告知をしておくことです。
それによって社員の頑張るベクトルが変わります。
失敗しても新しいことに挑戦したうえのことであれば評価が高いと知れば、社員はそういうベクトルで頭を働かせます。
反対に、新しいことに挑戦しても失敗すると評価は低いと知れば、社員はそういうスタンスで仕事に臨みます。
リーダーは、一貫性を保つことが大事です。
もし、ここで普段から「新しいことに挑戦してください、そういう社員を当社は応援するし評価します・・・」と言でておきながら、実際は「結果を出したほうを高評価」していたら言行不一致で、社員の士気は下がりますし日々の仕事のやり方に迷ってしまいます。
私は以前に、会社・リーダーのこうした羊頭狗肉のごときやり方でさんざん痛い目に遭いました。
そのとき、「自分がリーダーになったら決してこんなマネジメントはしないぞ!」・・・と思いましたし、実際自分がリーダーになってからはそうしたやり方を排除していきました。
人事評価は会社ごとに異なって構わないものですが、大切なのは事前に周知させるべきことを周知させておくことと、それをウソ偽りなく徹底することでしょうね。