ハンムラビ法典にある「目には目を歯には歯を・・・」というのは、要はやられたらやり返せ!ということで、報復を意味していると言われます。
ケンカが終わらないのは、この報復の繰り返しが起きているから・・・かもしれません。
どちらかが、報復を止めたらケンカは終わります。
暴力的なケンカに限らず、痴話げんか、些細な口げんか、政治家の言い争いも同様です。
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報復とはちょっと違うのですが、自分が受けた仕打ちを別の誰かに仕返す・・・ということもありえます。
昔からよくあるのが中学・高校・大学の体育会系のイジメ(いびり/しごき)です。
1年生が先輩社員から受けた仕打ちを根に持って、翌年自分の下に後輩(新1年生)が入部してくると同じようなことを下の世代に繰り返してしまう流れです。
私はこれが中学生のころから大嫌いでした。
従って、自分が1年生の時に受けたしごきは自分の代で終わりにして、自分がしてほしくないことは次の世代にはせず、自分がしてほしかったことをするように努めました。
2年生の夏休み以降は上級生が受験勉強で引退するので、完全に自分の好きなようにできるようになって、当時のテニス部を常勝の強いチームに作り上げていきました(私は県大会で3位が限界でしたが、下の世代は優勝までいきました)。
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誰かにいじめられて、それを耐え抜いたら未来において同じことをする・・・それは情けないことだと思います。
残念なことに、会社にもそういう上司・先輩社員はまだまだいます。
そういう会社は、つまりは「その程度」の会社だとも言えます。
仕返しをするなら、その行為を仕掛けてきた本人に返すのが筋です。
関係のない他人(下の世代)に向けてするのは仕返しではなくて単なるイジメであり、「イジメ」というのは言葉上の婉曲的な表現であって、その実は「暴行などの犯罪行為」だと思います。
だからやってはいけない!というのが私のベーシックな理論構築です。
負の連鎖を起こすのではなく、自分で断ち切る勇気が大切です。
一方で、これが善い事(相手が感謝すること)なら恩返しになりえます。
相手に直接返すのは恩返しですし、相手(上の世代)ではなく下の世代に返す(与える)のであれば、善の継承になります。
サラッと「オレも同じことを上司にしてもらっただけだから、君もリーダーになったら同じことをやってくれると嬉しいな・・・」と言って、善きことを下の世代にしてあげるのはグッド!だと思います。
伝統・慣習として残すのは、悪しきことではなく、善きこと/すばらしいことの正の連鎖であってほしいものですね。