よく「品がある/ない」という言い方をしますが、上品と下品とを分ける差は、なかなか言葉で言い表わそうとすると難しいものです。
あえて言うなら、上品とは「他者への配慮があること」であり、下品とはそれがないことだと思います。
そして、「他者への配慮がある」ということは、「自分がこの世で人とのかかわりあいの中で生きていて、また社会の中で生かされている・・・という感覚を持つこと」だと思います。
その対極にあるのが下品であり、それは自分だけが良ければそれでいい、自分が勝つなら何をしても構わない・・・という感覚を持っている状態です。
他人を踏み台にしても自分さえのし上がれればいい・・・という考えですから、配慮も考慮も何もありません。
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仏教に「身業(しんごう)、口業(くごう)、意業(いごう)の三業を整える」という教えがあります。
身口意(しんくい)の三業(さんごう)とも言われます。
身業=立ち居振る舞いを整え、
口業=言葉を整えることで、
意業=心も整ってくる
・・・・・・逆に言うと、「心が整っているのは、立ち居振る舞いや言葉遣いが整っているから」とも言えそうです。
上品な人というのは、これら三業が整っています。
下品な人というのは、これらがどれも整っていません。
まあ、普通の人は中途半端に一部分だけが整っている人たちだと思います。
他者への配慮を忘れず、下品な人に落ちていくことのないように身業・口業・意業を整え、この年末には今年の煩悩を取り除いて良き2018年を迎えたいものですね。