
自分の財産を「残す」・・・というのは結局相続となり、相続税がかかります。
自分の財産を「あげる」・・・というのは結局贈与となり、贈与税がかかります。
どちらも「税金」がかかるわけで、その率は場合によって約50%・・・すなわち約半分ですから当然その分だけ正味の移転金額は減ります。
そういう意味では、どちらも割に合わない財産の移転方法と言えそうです。
だからなのか、お金持ちは実は家族にあまり財産を渡さないように心がけている・・・とも言われます。
できるだけ財産が目減りしないように引き継ぐ手法を駆使しているお金持ちも多いと思いますが、一方で、自分でほとんど使い切ってあとは寄付をして自分の子孫にはそれほど財産を移転しない、という人も多いと聞きます。
そうしたお金持ちは、お金ではなく「お金を得る知恵」や「お金が入ってくる仕組み」を伝授する/移転する・・・といったことを考えているのだと思います。
それらを総称して「教育を遺す」と言えます。
「残す」「あげる」は割に合わない財産移転方法だ・・・と言えるのは、それだけの規模の財産を持つ人の悩みだとは思いますが、「教育を遺す」という発想はすべての親にとって大切なことだと思います。