インターネットを利用して、セミナービジネスや、情報商材ビジネスや、塾・サークルビジネスを始める「元・サラリーマン」がいます。
たいていは、その人が「元・働いていた業種や業界」に関係するビジネスを始めます。
なぜなら、その道の「プロ」という触れ込みをしやすいから・・・です。
ところが、いくらその道の「プロ」と謳っていても、消費者(購入者)の立場で言えば、本当に「その道の」プロかどうかをまずは疑ってかかることが大事です。
なぜなら、中には「自称プロで、実は素人」の人が多いからです。
素人から何を教えてもらっても、ほとんど役には立たないし、むしろ間違ったことを指導される恐れがありキケンです。
たとえば、「元・メガバンクの行員でお金のプロ」という人がいるとします。
お金の教養を持たない人は「元・メガバンク行員」というだけで、何かすごい人!でお金に関していろいろ詳しい人!・・・と思ってしまうかもしれませんが、そんなことはありません。
すべての人がそういうわけではなく、むしろそういう人はかなり少数に限られると理解したほうが当たりです(またくゼロというわけではありませんが・・・)。
その人がまだ若い人であれば、銀行で使いモノにならなくて辞めざるを得なくなった人かもしれないし、年配の人であれば出世競争から外れてリストラの対象になった人かもしれません。
いずれにしても「セミナー事業をやりたい!」「情報商材ビジネスをやりたい!」「塾・サークルビジネスをやりたい!」と自ら決意して退職したのでなければ、要は「銀行という組織からお荷物扱いされただけの人」である可能性が高く、おそらく「銀行内では辞められると困ると思われたような優秀な人ではなかった」・・・と思われます。
なぜなら、自らが決意して自分のやりたいビジネスで生計を立てていこうと独立したのでないなら、本当は銀行を辞めるつもりもなく、できることなら終身働いて安定した給料を欲しかった人・・・のハズだからです。
また、いくら「元・銀行員」と言っても、銀行員なるがゆえに金融商品の売買で私腹を肥やすことは禁じられていたはずで、つまり金融商品を「販売する」ことは仕事としてやったことがあるかもしれないけど、金融商品で「実際にお金を儲けた」経験はない人だと推測できます。
もっと極端なことをいうと、以前に銀行に勤めていた経験があるけども、就いていた仕事は会社内の総務や人事の仕事だった…とすれば、もはや完全に「お金のプロ」とは呼べません。
実際に自分でやったことのない人のことを世間では「素人」と呼びますし、あるいは「評論家止まりの人」とも言います。
いずれにしても、実績のない人の言葉を鵜呑みにして(肩書だけを信用して)騙されないようにすることが肝要です。
まあ、元・銀行員に限らず、そうした自称「元・〇〇〇」という人はたくさんいます。
もちろん、中にはすばらしい人、実績豊富で経験も豊かな人もいらっしゃるでしょうから、すべての人が素人で信じるに値しない人だというわけではありません。
だからこそ、余計に「肩書・表見上の触れ込み」を簡単に信じて騙されることのないように、しっかりその人の中身・本質を見て物事を判断することが大事だと思います。