家庭を持つサラリーマンは、「もし今支払っている家賃・ローンを支払わなくて済むようになったらさぞかし良いのになあ・・・」と一度や二度は持ったことがあると思います。
家は自分の財産であり、自分が安心できる場所であり、日々の行動の拠点になる場所です。
結婚したり子どもができたりすれば、自分以外の人にも安心を与えてあげられる場所になります。
そして、賃貸住宅に住んでいたら毎月他人に支払わなければいけない家賃(住居費)は、家を購入すれば自分に支払うことで蓄積していける・・・という考え方もできます。
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国内総生産(GDP)の統計には「帰属家賃」という項目があります。
帰属家賃というのは、自分が所有する家に住む場合、家賃の受け渡しはないのに自分の資産(自己所有の家)から受けるサービスがあるということで「家賃を支払っているとみなされる」ことを指すそうです。
家(部屋)を借りている人が支払う家賃は貸主に分配されますが、家を購入した人の場合は「自分に家賃を分配している」という考え方のようです。
自分に分配する・・・という考え方はある意味ではとても大切なことで、自己投資という言葉があるように家賃以外のところでもいろんなところでその概念が使われていると思います。
分配には「消費」と「自己資本への蓄積」という2つの分配先がありますが、大事なのは後者のほうです。
最初は小さな自己資本であっても、継続して行なっていくうちに徐々に大きくなっていきます。
資本が増えていくと、それを元にして「資本が資本を生む(集める)」という循環の輪に組み入れることも可能になっていきます。
自分の家を買うことは「自分に資本を分配する」ことになります。
そうやって、自己資本が外部へ流失することを防いで、徐々に少しづつであっても蓄積を行ない、やがて増殖させる源に変えていくことは大事なことだと思います。
お金の分配は人生において大切な概念となりますが、豊かな人生を送るためには極力他者への分配を避け、自分への分配を繰り返していく発想を持つと良いと思います。