たいていの人は、「社会人になる」イコール「サラリーマンとして働く」です(私もそうでした)。
サラリーマンは机上の学問を生業(なりわい)とする職業ではありません。
営利活動を行なっている会社に所属して、その営利活動を補助し、場合によっては直接営利活動に着手することが主な仕事内容になります。
サラリーマンになったら、それまでの学校教育とは別の意識・・・たとえば、「成果を挙げるためにはどうすれば良いか/出世するためにはどうすれば良いか/年収を増やすためにはどうすれば良いか」などを考えたり、学んだりすることが必要です。
学校で習得する知識とは方向がまったく違います。
そのことに早く気づき、そうした勉強に一定の時間とお金を投じて自己研鑽する人は立派ですし、その気づきと行動はずっと続けていくことが大事だと思います。
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日本では「学歴」というものにものすごいこだわりと関心を持っている方々がいます。
我が子には高学歴を取らせたい!・・・と、子どもが幼いときから子どもの教育に力をいれて子育てに取り組む両親もけっこういます。
でも、ここであえて問いたいのは「本当に高学歴を取れただけで大丈夫ですか?」・・・ということです。
現に、世の中では学歴が無くても(低くても)社会で大活躍されている人もいますし、逆に、高学歴であっても社会ではまったく使いモノになっていない人もいます。
それなりの規模の企業で働いた経験がある人であれば、それが現実だということ/社内では常識だということをご存知だと思います。
経営者側のホンネとしては、「競争力の高い人/お金を稼げる人/会社に利益をもたらしてくれる人」にはずっと会社に残ってほしいし、反対に「競争力に乏しい人/お金を稼げない人/会社に利益をもたらしてくれない人」はサッサと会社を辞めてもらいたい・・・といったところです。
その両者を分ける基軸にあるのは決して「学歴の有無/高低」ではありません。
もっと複雑なさまざまな要素の絡み合い・・・です。
これが企業側(経営者側)のホンネというものです。
そうした観点で言えば、子育てにおいてもこうしたことを踏まえて「競争力や稼ぐ力など」を考慮した教育になっていなければ親の求めるような子の人生にはなっていかない/なりにくい・・・と言えます。
「高学歴」なのに会社で「無能レッテル」を貼られてしまうという残念な社会人にならないよう、頭の隅に置いておくことは大切です。
学歴(学校の履歴)以上に重要なこと、必要なこと、身につけるべきことが多々あると気づき、それらを同時並行で研鑽していくことが最もベターな発想だと思います。