コロナ禍によっていろんな制限が設けられるようになりましたが、その中でも「海外渡航」は一番の制限がついた事柄だと思います。
海外旅行を生業としている業者は死活問題の大打撃を被ったハズです。
私も2019年までは毎年4回以上は海外渡航をしていましたが、2020年は完全に0回となり、パスポートは引き出しのなかに眠ったままです。
見方を変えれば、2019年までにいろんな外国へ行けたことはありがたかった話であり、当時、多少の無理をしてもそうした経験を積んだことは自分にとってかけがえのない経験になった、と思っています。
もし、今、改めて昔行った国々・地区に再訪しても、きっと当時とは異なる状勢でしょうし、それによってかえって新鮮な気持ちになれるかもしれませんが、逆に命の危険を感じることもあるかもしれません。
いずれにしても、再び海外へ気兼ねなく行ける日がいつになったら実現するのか分からないわけで、それが何とも息苦しいところです。
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古代ギリシャの哲学者・ヘラクレイトスの言葉にこんなのがあります。
「川も水もいつもそこにある。
だが、昨日と同じ川・水はそこにない」
鴨長明の『方丈記』にある「行く川のながれは絶えずして、しかも本の水にあらず。よどみに浮ぶうたかたは、かつ消えかつ結びて久しくとゞまることなし」・・・と似ています。
また、アメリカの詩人エラ・ウィーラー・ウィルコックスはこんな詩を残しています。
「一隻の船は東へ、もう一隻は西へ行く、同じ風を受けて。
進路を決めるのは風ではない、帆の向きである。
人の行く手も海を吹く風に似ている。
人生の航海でその行く末を決めるのは、凪(なぎ)でもなければ、嵐でもない、そう人の心の持ち方である」
自分が気づかないだけで、時代は確実に変化していますし、日々の何気ない中にもその兆しは必ず隠れているものです。
変化に抗うのではなく、変化に適応して順応していく・・・そして、過ぎ去った昔をあれこれいうのではなく未来に目を向けて人生を有意義に楽しんでいく・・・といった姿勢がやはり大切だと思います。