人に何かを教えることを「指南する」と言ったりしますが、これは「五里霧中の状態でどちらが南なのかを指し示してくれる人」からきています。
子どものうちは学校で「先生」から勉強を教わることが多いですが、社会に出るとそうした「教えてくれる人」は極端にいなくなります。
会社内では先輩社員や上司が時にはその役を担ってくれますが、でも実際には一時的なものであり、中には教えてくれない先輩・上司もいたりします。
これが「経営」の領域になると、もはや誰も何も教えてくれません。
すべて自分一人で解決しながら突き進んでいくしかないのが実状です。
ビジネスにおいては指南役になってくれる人がいないため、ドツボに嵌って経営難に陥る経営者がたくさんいます。
Q. 毎年多くの人が起業していますが1年後にどれくらいの会社が生き残っているか?
→ 調査によると1年後には実に40%の会社が倒産や解散をして、結局60%しか残っていない・・と。
Q. では5年後、10年後、20年後は何%くらい生き残っているでしょうか?
→答えは、5年後15%/10年後6%/20年後にいたっては何とたったの0.3%・・・だそうです。
ビックリです。
自分のやり方が間違っていると自覚できないがゆえになかなか方向転換ができず、その結果、ムダな努力、間違った努力、見当違いの方向に進む・・・という悪循環を繰り返してしまうのかもしれません。
それらの積み重ねで五里霧中にあって、自分がどこにいるのかどっちが南の方向なのかも分からなくなっているかもしれないわけです。
会社経営に限らず、家計の管理(経営)に置き換えて自分の家庭の経済状況をキチンと計っておくことも大事です。
家計においても指南してくれる人はいません。
FP(ファイナンスプランナー)と呼ばれる人が一部助言をしてくれることもありますが、家計の細かいところはやはり家計を預かる人が自分自身で調整し決定していくことが必要です。
道に迷うことは誰だってあります。
大切なのは仮に迷ったとしてもそこから脱出するために「何らかの指針を持つ/ゆるぎない信念を持つ」ことです。
指南役のいないことをやり遂げるのは、すなわち自分が道を切り拓いていく先人であり、挑戦を繰り返す前向きな姿勢を持っていることを意味するとも言えます。
そんな頑張っている人は、必ず得たい結果を得て、幸せな人生を掴み取ることが可能なレールを歩んでいける・・・と信じたいものですね。