多くの場合、お金は自分が意図すると劇的になくなりますが、時間は自分が意図しなくても確実になくなっていきます。
若い頃は「お金はないけど時間はたっぷりある」で、社会人になり立ての頃は「お金も時間もない」で、働き盛りには「お金はあるけど時間があまりない」となり、歳をとると「お金もあるし時間もあるけど身体が言うことをきかない」・・・となっていきます。
お金も時間もあるのに身体が言うことをきかない・・・だと結局は「お金と時間」という宝物2つの持ち腐れになってしまいます。
若い人から見れば垂涎(すいぜん)ものです。
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何かの行動を選択するとき、ほとんどの人は時間よりもお金を優先して考えます。
有意義な人生を送りたければお金より時間を大切にしたほうが良い・・・と気づけるのはたいていはある程度の収入が確保され、年齢がある程度中高年になった頃です。
その頃には、お金は滅多になくならないけど時間は確実になくなる・・・と身をもって知るようになっているからです。
多くの人はお金がなくなることを心配して行動しますが、結局は使い切れないほどのお金を持ったまま(=相続の遺産を残したまま)人は死んでいきます。
そして、死を覚悟する頃に思うのは「もっとやりたいことをやっておけば良かった・・・」です(らしいです)。
つまり、時間が欲しい・・・お金を使って時間を有意義に過ごすべきだった・・・と悔やむわけです。
時間がない、時間がないと言って、やりたいこともできずに老人になって死ぬ人は数えきれないほどいます。
お金は工夫次第で稼いだり増やしたりすることはできますが、若くて元気な頃の時間は取り戻すことはできないし増やすこともできません。
時間よりお金優先思考で物事を考えてしまうのは仕方のないことかもしれませんが、先人のほとんどが「お金よりも時間のほうが大切」とアドバイスしてくれていることを早期に理解し、それを踏まえ自分の思考回路を是正していくのが良いと思います。
生涯使わないお金や貴金属や絵画や骨とう品をあくせくと積み上げていっても、相続人はそれほど喜びません。
どうせなら、生きているうちに自分がせっせと使い切り、時間と体力が充足している間にやりたいことをやり切るほうが相続人も喜ぶと思いますしベターだと思います。