ある本によると、親が子どもに身に付けさせるべき4つの躾(しつけ)というのがあって、それは次のとおりだそうです。
1.ウソをついてはいけない
2.他人に親切にする
3.ルールを守る
4.勉強をする
これらはどちらかというと「行動規範」であり、「結果よりもプロセスを重視している」ことが言えると思います。
親自身もそうしたことを身につけることが重要で、子どもは敏感に親の矛盾を見抜きます。
これらのベースがない家庭では、たとえば子どもがズルをして良い成績を取ってきたときに結果だけにフォーカスしてズルを咎(とが)めずに褒めまくって子どもを持ち上げてしまいます。
そうすると子どもの中に、「悪い事をやっても結果が良ければそれで良いんだ/褒められるんだ」・・・という価値観が形成されてしまいます。
それはうまくありません。
社会でよく事件化する企業の隠蔽体質やトラブルの根底にある「結果さえ良ければ良い/バレなければ何をしても構わない」というのはこうしたことが経営者や社員の幼少期に培われていることに原因の一つがあるのかもしれません。
サラリーマンが領収書を改ざんしたり、不正会計をやったりするのも、もしかしたらこうしたことが幼い頃の背景にあるのかもしれません。
そう考えると結構根が深いことであり、なかなか改善には時間がかかる話だと思います。
子どもであってもこうした4つの躾をキチンと身につけるには時間が必要で、一朝一夕で身に付くものではないと思います。
徐々に身に付いていくスキルで、大人であれば毎日言い続けても最低1年は必要かもしれません。
会社でこういう社員を矯正するには、1年では足りないかもしれません。
それくらい時間とエネルギーが必要です。
そしてそれを教える/理解させる側の人間(上司)にもこの価値観でブレない振る舞いが求められます。
つまり、いくら口でキレイ事を言っていても、自分がそれに反したことをやっていたら、「な~んだ、言ってることとやっていることが違うじゃないか」と反発されます。
教育/躾では、こうしたこと(教える側のほうにはそれなりの人格・適性・模範性が必要)が一番辛いポイントです。
背中を見せる・・・というのは口で言うほどラクではありません。
でも、親が子どもに接するときも、上司が部下に接するときも、「相手に対する愛情」があれば何とかなると思います。
逆に言うと、愛情が無ければすぐに相手に見透かされてうまくいかなくなります。
いずれにしても、幼い子を持つ親は上記4つの教えを頭に入れてしっかりと躾・教育していくと良いと思います。