かつて多くの上場企業の大株主に名を連ね、四季報でもよくその名が掲載され、日本一の個人投資家として知られていた方がいます。
その人の名は「竹田和平さん」です。
「タマゴボーロ」で有名な竹田製菓の創設者の方です。
竹田さんは昨年(2016年)7月に83歳でお亡くなりになりました。
そんな竹田さんがずっと危惧されていたことが「日本の財政破綻問題」です。
竹田さんの生前の言葉にこんなのがあります。
「お金持ちの人は政府にお金を吸い取られるんで、ますます嫌な世の中が来ると思いますよ。
いいですか、お金は幻なんです・・・
政府の方針次第でお金は、あっという間になくなるんですから。
日本も戦後ハイパーインフレで、物価は100倍になり、新円に切り替わって預金封鎖が起こったんです。
その後、財産税で最大90%は政府に持っていかれたんですよ。
庭木や石も財産だといって税金を持っていかれると言うんで大騒動になりましたね。
何が言いたいかというと、日本は緩やかに国力を失って、政治体制は社会主義に走っているんじゃないでしょうか?・・・ということです。
みんなが平等を唱える社会主義というものの実現は、旧制ドイツやソビエト連邦の崩壊などをとっても上手くいかないことは明白なんです。
平等、平等と言っているうちに福祉財源の赤字は積み重なって、国力は緩やかに落ちていきます。
経済の原理というのは、自由市場主義の原理が働いているからこそ成り立つんです。
あなた達は何を信じているんですか。
自分より他に本当に信頼できるものはあるんでしょうか。
国はあなた方の人生の責任をとってはくれませんよ。
今、歴史の引き返せないターニングポイントというのが迫っているかもしれないですよ・・・」
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国を当てにせず、自分を当てにしなさい・・・といったことをおっしゃっているのだと思います。
危惧されていた財政破綻問題は幸いまだ具現化していませんが、それでも潜在化している過程の中で日々くすぶっています。
いつ表面化するか誰にもわかりません。
大事なのは自己責任の元で、各人が自立した生き方を模索して、実践していくことだと思います。
2017年の後半スタートに当たり、改めて自分の経済的自立度を確認して、道を正していくことは大切だと思います。