一般的に、「高いものは品質が良い」「高い料理を食べられる自分はすごい」・・・という意識を人は持っています。
そして、そうした一種の思い込みや優越感が、大切な感性を鈍くさせてしまうこともあります。
なぜなら、必ずしもそういうお店ばかりではないからです。
価格に関係なく「良いものは良い」し、「良くないものは良くない」・・・です。
その点に留意して「高価格=高品質」という思い込みを自分の頭から若干外しておくことも大切です。
私が知っている経済的に自由な人は自分が確信した料理・食材には惜しみなくお金を使います。
でも、一見(初めて)のお店で何の情報もない場合は、リスクをできる限り回避してムリに値段の高いものを注文したりはしません。
逆に、料理人の腕と心意気を確かめるために最初はあえて一番安いコース料理を注文することのほうが多いくらいです。
メニューに記載された高価格は「必ずしも美味しいにはつながらない・・・」と悟っているわけです。
高いコースを選んだところ、後で「こんなはずではなかった・・・残念!」ということも十分ありえることを経験上知っているわけです。
費用対効果という小難しいことを考えているわけでなく、単に美味しい料理を食べたい!・・・という思いから、一番安い料理でもおいしく提供してくれているお店・料理人であるかどうかを確かめているわけです。
言ってみれば、料理人の誠意を試しているようなものです。
そして、そのときに「美味しい!」「大丈夫」と思えば、次回訪れたときには一番高い料理を注文し、惜しみなくお金を使うわけです。
そして、そこでも満足感を深めたなら・・・その次は「他人を誘って」三度再訪してお店・料理人を贔屓にしていくわけです。
人は、自分が本当に良いと気に入ったら、自分だけの範疇にしないで他の人にも紹介したり、喜びを他人と分かち合ったりしたがるものです。
ビジネスでも、最高のパターンはお客さまが別のお客さまをどんどん紹介してくれ、しかもその紹介されたお客さまがさらに別のお客さまを紹介してくださる・・・という好循環になることです。
言えるのは、低価格だからと言って手を抜くような雑な仕事をしてないけない・・・どこで誰が見ているかわからない・・・ということでしょうね。