ロシアがウクライナに侵攻して一年以上が経ちます。
当初、これほど長引くことを予想していた人はほとんどいなかったと思いますが、「理外の理もまた理なり」の言葉どおり、人の予想・想定を超えることはよく起こります。
今回の問題は単にロシアとウクライナだけの問題にとどまらず、全世界を巻き込み、場合によっては分断し、日本も地政学リスクが大きく意識されて防衛問題とそれに伴う増税が大きく取り上げられるように至りました(←これも当初ほとんどの人が予想・想定していなかったことです)。
時代は自分が気づいていなくてもどんどん動いているんだな・・・とやはり思い知らされます。
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人から聞いた話ですが、フィリピンで仕事をしているある人がこんなことを言っていたそうです。
フィリピンにも若くして成功した起業家がいて、たまにそうした人たちのパーティに行くと日本の寿司職人が目の前で寿司を握ってくれていたりするんです。
ちょっと誇らしい気持ちもしますが、問題は現地の起業家が日本の料理職人を招くその理由なんです。
寿司が美味しいということももちろんありますが、もっと決定的なのは『日本人(寿司職人)を雇うのがリーズナブルだから』なんです。
フレンチやイタリアンや中華などの職人に比べると日本人は圧倒的に人件費が安いんです!
フィリピンの成功者から見ればもはや日本は人件費の安い国・・・というイメージなんです。
何ともすごい話で、かつて日本が発展途上国に抱いていたイメージを今や日本がそう思われている・・・ということのようです。
一部の富裕層フィリピン人の場合なのかもしれませんが、昔を知っている60代以降の人にはにわかには信じられないことかもしれません。
日本では長くデフレ状態が続いたため、サラリーマンの給料が上がらなくても国内で暮らすだけなら特に支障はなかった時代でした。
その間に諸外国は日本人が気づかないような方向に動いているような気がします。
昨今言われているようにインフレ(物価高)が家計を襲い、視点を日本国内から全世界に移すと日本の位置が低下していることに気づかされます。
かつて他国が通った道を今日本が歩み始める・・・そして、日本は他国が通った道を歩み始めている・・・ということかもしれません。
そうした「理外の理もまた理なり」・・・だと知り、時代の変化に適応していく姿勢が大切だと思います。