若いころはとかく「どうして自分のことをわかってもらえないのだろう・・・」と悩みを持つものです。
自分のことを周りが理解してくれない、理解しようともしていない・・・と思って独りで悩み苦しんだりします。
それは一種の錯覚に陥っているだけで、「周囲はいつも自分のことを気にかけてくれている/いつも自分はみんなに注目されている」・・・という思いこみがあるからなのかもしれません。
でも、そんなに他人は自分のことなんて気にしていないし、何かあってもすぐに忘れてしまうものです。
つまり、それくらいしか気にはかけていないわけです。
周りの人たちに自分のことをもっとわかってもらおうとするのは良いのですが、わからせようと何かを強制するのはうまくありません。
それだとただの「押しつけ」になってしまいます。
そんなときに大事なのは「自分をわかってもらう」前に「相手をわかろうと努めること」です。
まず自分のほうから相手に近寄ることが大事ですね。
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コミュニケーションでも、自分が話すことばかりでは成り立ちません。
まずは相手の話を聴く・・・という姿勢が大切です。
よく営業の仕事で、自分(自社)のことを一方的にガンガンしゃべって相手(見込み客)の説得に努めている人がいます。
これもあまりうまくありません。
自分(自社)のことをわかってもらおう・・・と一生懸命に話すのですが、結局最後は契約が不成立に終わり、「こんなに話したのにどうしてわかってくれないんだ!」と落ち込みます。
終いには、相手の反応が鈍いので焦ってきて、自分のほうから値引き交渉を持ちかけたり、いくらなら買ってくれますか?・・・などと「売ろう!売ろう!」と突き進んだりすると、もう最悪!です。
相手はますます離れていきます。
相手を理解し、自分も理解される・・・の順で人間関係を構築するのが、仕事でもプライベートでも大切だと思います。