
会社に採用された人はいずれかの部署に配属されますが、数年経つと人事異動によって別の部署へ配属替えされることがあります。
「移動」と書かずに「異動」と書くのは、それまでの仕事とは異質な仕事のところへ配属を替えられるから・・・です。
異動にも2とおりあって、一つは昇格・昇進して階層を上がって移動していくパターン。
もう一つは、階層を変えずにそのまま横すべりの形で別部署へ移動していくパターン。
そんな社員の異動人事は表向きには人事部が行なっていますが、その大元にあるのは「リーダークラスからの人事異動案/申請」です。
誰かが裏で糸を引いていなければ、人事部だけで勝手に人を異動させることはしません。
そのときによく言われるのが「適材適所」という表現です。
「適材適所」という言葉自体は、もともとは大工さんたちの言葉だったようです。
何か建物を建てるとき、そこで使う木材の性質を勘案したうえで一番適しているところにその木材を使うことが大事だ・・・という教訓だったわけです。
また、江戸時代には有名な剣豪の宮本武蔵がその著書『五輪の書』の中で、戦いの場における人の配置の重要性を説く意味で「適材適所」をいう言葉を引き合いに出しています。
会社組織でも、企業間競争に勝ち抜く・・・という意味で「適材適所」が望ましいことは言うまでもありません。
でも、実際は「この社員はどんな部署が適材になるのか?」ということはなかなかわからないものです。
したがって、現実的に重要なのはむしろ「適所適材」の発想にあります。
社員それぞれが自分の配属になった先で「適材」となりえるように努力し、研鑽していくことが大事です。
思わぬ自分の才能に気づけるかもしれません。
会社側としても、リーダーの読みがどれくらいの精度があるのか測ることもできます。
いずれにしても、入社以来ずっと一つの部署で同じ業務に就いて仕事をする人よりも、多少の人事異動を経験しながら社内に人脈を広げていけるような働き方をするほうが人生は面白いと思います。
異動人事が通達されたら、ネガティブな気持ちになるのではなく、むしろポジティブにとらえるほうがベターだと思います。