経済的にゆとりがある人は、今の経済市況が上向き始めたときに繰り出す一手・・・、ピンチをチャンスに変える一手・・・など、資産を増やす機会を逃さないよう虎視眈々と狙っているかもしれません。
経済的に恵まれた人たちだと思います。
多くの庶民はそこまでの余裕はないと思います。
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海の向こうアメリカでは、国民大人1人当たりに最大1200ドル(=約13万円)を支給するようで、総額2兆ドル(約220兆円)もの大金を市場に放出するそうです。
そのとき、アメリカ経済はどう動くのか?
アメリカ合衆国経済圏で約220兆円ものお金が短期間に一斉に消費活動に費やされるとしたら、一時的に若干のインフレが起きても不思議ではありません。
でも、今の経済環境を鑑みると、そうした流れがあったとしてもやはり一時的なもののような気がします。
確かにお金を使いたい人が急に増えると、方向性としては「インフレ傾向」です。
もしインフレが本当に起きたなら、それは何を買うにしても値段が上がる状態になることを意味します。
その場合、残念なことに「貯金」していたお金の価値は上がらず、むしろ下がってしまいます。
つまり、「インフレが起きたときお金の価値は減る」のが常識です。
貯金はインフレに弱い仕組みです。
また、インフレに強い経済的財産は、金(きん)などの貴金属や不動産や株式などです。
それらは、インフレによってお金の価値が下がるのとは逆方向に価値が動くものであり、すなわちインフレ下においては価値が高くなっていくシロモノです。
でも、やはり今の世界情勢をみるとそうしたインフレが起きる可能性よりも人々の財布の紐がきつくなり、活発に商品を購入しようとする向きは減っていくような気がします。
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お金のバラ蒔き政策ですぐにインフレになるとは思えませんが、その手法を2回・・・3回・・・と繰り返し行なっていくと、人々に精神的な安定感が生まれ、また市中に出回るお金が確実に増えていくため経済的にはインフレ傾向が強まります。
そんなことが起きるかどうかは政策次第なのですが、国(政府)も無い袖は振れませんから、お金のバラ撒き政策はそう何回もできないと思います。
ただし、世界の先進国のどこかでインフレ傾向が強まれば、それはいずれ他国にも影響を及ぼす可能性は大です。
目先的なインフレ傾向があってもそれに惑わされることなく、また世界の経済情勢を冷静にウオッチしてインフレかデフレかはたまたそれ以外の経済趨勢なのか?を見極めていくことは大切だと思います。