日本の教育課程では、義務教育終了後もしくはその後の大学や専門学校を卒業してから「働く(勤める)義務」を前提にされていると思います。
「教育を受ける義務(親から見れば受けさせる義務)」に加えて「働く義務」が前提となっているのは、「税金を納める」ことが最終目的にあるからです。
納税義務を加えてこれらは「三大義務」と呼ばれていますが、重要なのは最後の「納税」という点であり、これがなければ国の財政が成り立ちませんから、これはこれでやはり大切なことだと思います。
問題は、「納税は必ずしも勤労のみから生じるわけではない」ということです。
だから、同じ納税をするにしても「勤労に寄る」わけではなく、別の手法に寄ることで納税を果たしても構わないと思います。
その一つが「投資活動」であり「事業経営」です。
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サラリーマンで出世できるのは、確率論で見てもごくわずかです。
毎年数多くの新卒社員が会社に入社しますが、将来重要ポストを狙うと考えたとき、各会社に存在する社長職は一人だけですし、その他要職の数も入社してくる人数に比べれば圧倒的に少数です。
新卒入社する人がすべて将来において会社内の要職に就けるはずもなく、結局、上位職に出世していける人の数は限られているわけです。
視点を変えていえば、「その他大勢と同じ行動をしていたらその他大勢と同じ末路を歩む」と言えます。
相場格言にもあるように「人の行く裏に道あり花の山」です。
その他大勢とは違う道で、かつ最良の道を見つけ出す発想と行動力が大切です。
言い方を変えれば「世の中の言いなりにはならない」という気概を持ち、「己独自の道を歩むことも辞さない」という覚悟を持つことです。
でも、これができる人は少ないかもしれません。
なぜなら、子どものころからの「義務教育」で、「その他大勢と同じ道を歩むことが良い」という教育を施されてきた人がほとんどだからです。
その結果、多くは「勤労義務→納税義務」という道を歩み、サラリーマンとして会社に雇用されて働くことに何の疑問も持たず、ただひたすら他人が敷いたレールの上を歩き続けます。
人生で何を優先するのかは人それぞれです。
ただ、自分の生き方は自分で選び、自己責任のもとで自分で意図的に歩む姿勢が大事だと思います。
他人が敷いたレールの上を歩くのは他人の人生を生きるようなもので、それが自分自身の意思によるものであればまだしも、それがただ何となくそうなっただけ・・・であるなら、ちょっともったいないと思います。
自分の意思を明確にすることは大切です。
自分の生き方を自分自身で決めることは大切だと思います。
人生の初盤(10代のころまで)は義務教育の過程でなかなか子どもが自分の意思で道を選ぶことはできません。
でも、それ以降は自分の意思で道を選ぶことが可能です。
人生の終盤で後悔することがないよう、人生の中盤以降から意識して「自分の人生を歩む」という自己決定を明確にすると良いと思います。