人が行動をするときには2つの原動力があります。
前向きな原動力(=〇〇をやりたい)というものと、後ろ向きな原動力(=△△を避けたい)というものです。
食事でも、ラーメンを食べたいと思ってラーメンを食べる場合と、ごはん類は食べたくないと思ってその結果として何となくラーメンにする場合があります。
前者は「接近」を求め、後者は「回避」を求めています。
接近モチベーションは人をイキイキさせますが、 回避モチベーションは人をビクビクさせることがあります。
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接近モチベーションが働くとき、獲得(ゲイン)意欲が生じています。
獲得(ゲイン)意欲があるとき、「その行動をするのは叶えたい未来があるから」と言えます。
お客さまと関係を深めたいから/販売成果を上げたいから「連絡をする」・・・などです。
この動機は、望む未来やなりたい自分に近づくために行動を起こすタイプの人に多いと言えます。
もう一つの回避モチベーションが働いているとき、その人には「痛み(ペイン)」防衛が働いています。
痛み(ペイン)とは「その行動をするのは避けたい問題があるから」というものです。
上司に叱られくないから/みんなに非難されるのがイヤだから顧客に「連絡をする」・・・といったパターンです。
イライラや不安や劣等感や問題を避ける(隠す)ために行動を起こすタイプの人に多いと言えます。
そして、どちらが結果上手くいくか?というと、短期的には「ペイン」で動くほうですが、中長期的には「ゲイン」で動くほうが上手くいきます。
「ゲイン」の状態でいる時間が長いほど成功しやすくなります。
「ペイン」という、いわば問題を避けるための行動をするだけでは結局行き着くのは「現状維持」です。
それでは成長がありません。
なかなか変わらない/変われない/停滞してしまう人たちというのは、行動の原因が「ペイン」のままであることが多く、気持ちがネガティブに傾きがちです。
何かを変えていこう/うまく成功しようと思ったら、「ゲイン」のほうで動くことを意識するほうがベターです。
「こういう未来にしたいからこの行動を起こす」というパターンです。
今日の行動リストを考えたり、優先順位をつけるとき、その実は「問題を避けるために行動しようとしていないだろうか?/この行動の先にある獲得したい未来は一体何だろうか?」と気にしてみるにも良いと思います。
最初の数回だけでは大きな違いは生じませんが、これを習慣化して続けていくと半年もすれば全然違うことになっていると思います。