仏教に「一水四見」という言葉があるそうです。
意味はこうです。
一つの水を
・人間界の人は飲み物と見る
・畜生界の魚は住処と見る
・餓鬼界の者は炎と見る
・天人はルリと見る
なかなかに面白い見立てだと思います。
出来事・物事は一つ、とらえかたはさまざま・・・です。
置かれている立場や各々の都合が違うとその見方や評価はガラッと変わってしまうことをお釈迦様が教えてくれているのだと思います。
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アイディアと言うのは机上の空論状態では絵に描いた餅です。
つまり、そのアイデアを実行しない限りそのアイデアの価値は生み出されない、ということです。
また、そういう観点で言えば「実行された平凡なアイディアは実行されない天才的なアイディアよりもはるかに価値がある」とも言えます。
言ってみれば、Positive Thinking(プラス思考)ではなく、その先にあるPositive Doing (プラス行動)が大切だ、ということです。
どんなに素晴らしい考えも、どんなに素晴らしい意識も、どんなに素晴らしい計画であっても、それが頭の中にあるだけではダメで、その新しい考え・意識・計画を行動で示すことが大事です。
別の言い方をすれば、それらによって「自分の行動が変わらなければ(変えなければ)意味がない」・・・です。
目標が未来の自分を変えるのではなく、目標によって今の自分の行動を変えることが大事・・・というのと似ています。
「考え方を変えるだけで状況が変わる」わけではありません。
考え方を変えれば状況の見方が変わり、それによって以降の振る舞いが変わり、振る舞いが変わればやがて状況も変わっていく・・・です。
すばらしいアイデアを頭の中にそのまま保存しておいても意味がありません。
実行されて初めて意味を持ちます。
4月から新社会人になっていろんなことに触れ、気づき、知ることが増えた人も多いと思いますが、そこで生まれた意識やアイデアを放置しておかず、何らかの行動に移して更なる「意義」を見出していくと良いと思います。