上場株式にはすべて4ケタの証券コードがあります。
私が新卒後に証券会社に就職してまず初めに行なったことの一つは「証券コードをすべて覚える」ことでした。
当時はお客さまから聞かれた株価を知るために証券コードをクイックという端末機械に打ち込んで調べるのが一般的でした。
証券コードを覚えていない先輩社員たちはいちいち四季報をめくって調べたりして時間がかかって(その間お客さまを待たせる)不便そうだったからです。
だから私は即座にコードを打ち込んで調べられるように予め証券コードを覚えて時間のムダを省くようにしました。
そんな証券コードですが、4ケタの数字という枠組みが決まっている以上、上場株式が増加してくればいつか在庫がなくなることは必至です。
そしてついに来年IPO(=新規公開)する会社から「証券コード」が変わることになったようです。
来年2024年1月1日以降に付与される証券コードから「130A」「8A7G」など、英文字混じりの証券コードに変わると。
ただし数字とまぎらわしい英文字である次の7文字は使用しない
→ B・E・I・O・Q・V・Z
これまでの4ケタ数字の証券コードは来年以降もそのまま使われ、英文字交じりのコードが用いられるのはあくまで2024年1月1日以降のIPO銘柄からとのことです。
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現在の4ケタ証券コードが使われるようになったのは約63年前の1960年10月だそうです。
証券コードはもともと業種ごとに冒頭の番号が分かれていました。
例えばこうです ↓
1300番台 水産・農業
1500番台 鉱業
1600番台 鉱業(石油/ガス開発)
1700番台〜1900番台 建設
2000番台 食品
3000番台 繊維・紙
4000番台 化学・薬品
5000番台 資源・素材
6000番台 機械・電機
7000番台 自動車・輸送機
8000番台 金融・商業・不動産
9000番台 運輸・通信・電気・ガス・サービス
ところが、もう十年以上も前からこの配列に収まりきらなくなっていて、特に「通信・サービス」企業群は「9」以外の番号があてがわれていました。
また、仮に倒産したり何かの理由で非上場化しても、一度使用された証券コードは二度と使われません。
永久欠番ということです。
したがって番号の数は最大で9999種類しかなく、いつかは番号がなくなってしまうのは必然です。
混乱は起きないと思いますが、時代の変遷を感じますし、今後も少しずついろいろなことが変化していくだろうな・・・と思います。