人は「環境に適応する動物」です。
今では当たり前の「消費税」ですが、これは35年前までは存在しなかった税金です。
1988年消費税法成立(3%/自民・竹下内閣)
→ 1997年(5%/自民・橋本内閣)
→ 2012年(8%/民主・野田内閣)
→ 2018年(10%/自民・安倍内閣)
と上がってきた変遷があります。
(上記は法案が成立した時期で実施時期とはズレます)
消費税を上げるたびに消費のトレンドが下振れして経済そのものが失速してきた歴史があります。
日本経済の正常化が失敗してきた大きな要因の一つは、「景気が少し上向きになると、すぐにそれに応じて財政を引き締めたこと」にあるような気がします。
物価と賃金の上昇という好循環の芽が出てきたタイミングで、拙速な負担増(金利引上げ・消費税アップ等)を強行したなら、再び「失われた●●年」に逆戻りしてしまう恐れがあると思います。
それに懲りず何回も税率アップをしてきた背景には誰か(財務省?)の隠された意図があるのだとよく言われますが、まあ、そのとおりでしょうね。
しかも現在の10%が終わりではなく、今後も上がっていく可能性が多分にあります。
ちなみに諸外国の中には25%前後(北欧など)の国もありますし、ヨーロッパ諸国は多くが20%前後です。
中国・カナダは13%です。
アメリカは州によってまちまちで多くは10%以下です。
日本の消費税率が仮に15%に上がったら、国民の負担はどれぐらい増えるのか?
総務省発表の「家計調査報告」によると、負担は年間で11万7000円増えるそうです。
景気は悪くなるでしょうね。
消費が減り、生産が減り、所得が減り・・・といった負のスパイラルに陥る恐れが大です。
自分が生きているうちに消費税が何%になるかは誰にもわかりませんが、冒頭にも書いたように人は「環境に適応していく動物」なので「のど元過ぎれば熱さ忘れる」のごとくいつの間にか順応して何とかなっているものかもしれません。
まあ、そうは言っても、やはりどんな情勢になろうと「自分と家族の生活は自分が守る」という原則を忘れずに先手を打ちながら対処していくことが大切だと思います。