
「タダより高いものはない」という言葉がありますが、人は「タダ(無料)」という誘い文句/謳い文句に弱いものです。
特にお金が無い(ビンボーな)人ほど「タダ!」という単語に弱く、ビンボーだから弱いのか、弱いからビンボーになったのかどちらが先かわかりませんがそうした傾向が強いと言われます。
これをヒントにちょっと穿った見方をすれば、「意識してタダ(無料)のものから遠ざかる」という習慣を持てば、ビンボーからも遠ざかることにつながるかもしれません。
まあ、私もタダ(無料)という言葉につられてホイホイと手を出していた時期がありました。
でも、思えばいつの頃からそうしたクセが改善して今ではほとんどそうした誘い文句で釣られることはなくなった気がします。
問題なのは、タダ(無料)だから近づいてみようと考えることで、この思考回路のマズいところは、行為の理由が金銭になっているところです。
豊かな人/お金持ちになれる人というのは、金額がいくらだから何かをするとは考えず、金額以外のところに行動動機を置いています。
金額以外のところにやりたい目的、やるべきわけがあって、それが自分なりの予算枠に収まっているのならいくらでもやる・・・という考えで行為を行ないます。
超大金持ちレベルだとこの予算の枠が無限大みたいになっていますから、実際には「いくらでも構わない、つまり金額のことはまったく思考に無い・・・ということになっています。
その結果、値札を見ずに買う/金額に関係なく自分が欲しいかどうかだけで判断するようになるわけです。
金額とは別の軸で、やりたい、欲しい、食べたい、という軸が判断の分かれ目になり、金額は自分に許可を求めるツールでしかありません。
クルーズ旅行で海外に出かけるとそうした人が実に多くいらっしゃることに気づけます。
世の中は本当に広いと思いますし、旅行というのは狭い世界でしか視野を持てなかった自分に新たな世界を見せてくれる本当にすばらしい行為だと思います。
例えばやりたい、欲しいものが仮に50万円としたとき、でも自分の予算が10万円だったらたいていの人はそこで諦めてしまいます。
ところがお金持ちになれる人というのは、金額とは別のところで、これをやりたい、欲しいという目的がちゃんとあるわけですから、金額の多寡だけで買わないという結論にはならないわけです。
そうするとどう考えるのかというと、「足りない残りの40万円をどうやったら工面できるのか?」と、あくまでも手に入れることを前提にしてそこからの逆算思考で考え始めます。
これをもっと大局的に言えば、お金が無いから幸せになれない・・・というのは間違いで、幸せになるためにどうしたら良いのかを自分に問うていないから幸せになれていないだけ・・・ということです。
お金のせいにして、そこで思考停止しているからいつまでもビンボーかつ不幸せな人生を手にしている・・・と言えます。
金額だけを判断の軸に置かず、タダじゃなくても買うつもりだったんだけどタダならありがたく頂戴しますよ~という思考であればもちろんOKです。
タダだから手を出す、やってみる、買ってみる(もらう)という思考は、行動動機が金銭の多寡になっているところなので、こうしたサラリーマン思考から早く脱却していく意識を持つと人生は好転していくと思います。