今年5月に出された『高齢社会白書』では、日本を含む4カ国の60歳以上を対象に実施した意識調査結果が記されています。
Q. 50代までにどんな老後の経済的備えをしてきたか?
「特に何もしていない」と答えた割合は日本が42.7%だったのに対し、ドイツ、アメリカ、スウェーデンはいずれも20%台にとどまっていたようです。
Q. 貯蓄・資産は足りていると思うか?
「足りない」と答えた割合も日本が57.0%と最多で、次いでアメリカが24.9%と2倍以上の開きが出ているようです。
・・・こうしたことから、白書は「若い時期から老後を見据えて準備を始めることが重要」・・・という一種の警告を発しています。
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65歳以上の高齢者の割合を示す「高齢化率」は現在26.7%とされていますが、今後はもっと上がっていくと予想できます。
約3割近い人口が、既に高齢化ゾーンにいるわけです。
逆に言うと、7割くらいの人口がまだ高齢化に至らない年代にいるということですが、この割合が今後の人口流入・流出問題等でどのように変化していくのかを見定めることも大事です。
世の中の多くの人は、経済的に非合理とも言える行動をするものです。
多数の行く道は得てしてうまくなく、少数(の賢い人)しか見えない道こそ適切な道だったりします。
『高齢社会白書』が発する「若い時期から老後を見据えて準備を始めることが重要」・・・というのは、まあ正論だと思いますが、でもこの白書を見ている人なんてほとんどいないでしょうし、マスコミだって取り上げません。
恐らくほとんどの人は何も考えずに生きていく・・・・・・だと思います。
・・・だとしたら、 「人の行く裏に道あり花の山」で、やはり準備をする意識を心のどこかに持っておくことは大切だと思います。