「毎月少しずつお金を貯めていきなさい。そうすれば年末にはビックリするでしょう・・・・・・あまりの少なさに!」
と言ったのは、アーネスト・ハスキンズ(作家)ですが、確かに給料からコツコツと貯金をしていっただけでは蓄えられるお金がそんなに大きな金額にはなることはありません。
「貯める」だけではダメで、「増やす(運用する)」という発想が大切です。
毎月1万円を貯めていくだけだと、1年で12万円⇒25年で300万円です。
今40歳の人が65歳まで継続して、やっと300万円の老後資金が貯まるだけ・・・となります。
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では、これを運用したらどうなるか?
毎月1万円の積み立てを年利5%の運用で25年続けたとします。
25年後にはいくらになっているか?
答えは2つあります。
1. 315万円
2. 601万円
1は単利で運用した場合で、2は複利で運用した場合の金額です。
単利運用と複利運用とでは約2倍の差になるとは、何ともやはり複利はすごい力がありますね。
同じ金額を積み立てしたとしても複利を使った運用では25年後に約200%近い差が生まれるわけです。
1万円を25年積み立てる・・・という行為は同じで、かける労力も同じですが、その効果は大きく異なるわけで、ここで大事なのは「複利と時間」です。
複利運用は1年、2年では単利と比べてもそれほどの差にはなりません。
でも、長期にわたって時間を味方につけていくことで差が大きく開いていきます。
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ここでもう一つちょっとした手があります。
毎月1万円を25年間ということは合計では300万円を投じるわけですが、このときに最後の2年間に投じる1万円を最初の2年間に持ってきます。
つまり、最初の2年間だけは毎月1万円ではなく2万円を積み立てていきます。
3年目からは1万円の積み立てになりますが23年間で積立は終了して、最期の2年間は積立ナシで運用だけ・・・となります。
するとどうなるか?
→ 約660万円になります。
これも複利の持つ力です。
複利は時間をかえればかけるほど威力を発揮しますから、できることなら最初から大きな金額を投じたほうが(運用時間が同じでも)得られる結果は大きくなります。
特に難しいことをしたわけではなく、原理原則を守ってちょっと工夫しただけですが、お金がお金を生む・・・というのは面白いものですね。