お金に色はついていませんが、自分で自分の持っているお金に区別をつけることはできます。
たとえば、今手にしているお金には「自分で稼いだお金」と「自分で稼いだわけではないお金」があります。
後者は、宝くじで当たったとか、親から受け取った生前贈与や相続遺産などです。
アメリカの有名な投資家ウォーレン・バフェットは「親からもらう遺産は金持ちの生活保護だ」と言って、自分の子どもにはあまり遺さないようなことを言っているそうです。
親からの遺産はその金額にもよりますが、もしも普段自分が見たことも持ったこともないような大金だった場合、その使い道について熟慮することが必要です。
手にしたことのないような大金をいきなり保有すると、人生は大きく変化しがちです。
しかも、多くの場合は悪い方向へ変化しますから要注意です。
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人は、自分が稼いだお金は大切にしますが、自分が稼いだわけではないお金はあまり大切に扱いません。
いわゆる「棚ぼた」のお金は「あぶく銭」となって、すぐに消えていきます。
親からの遺産もヘタすると、そうやってすぐに消費(浪費)してしまいます。
一つのヒントとしては、「親がやっていたことを引き継いで同じようにそのお金を使う」というやり方が良いと思います。
たとえば、親はその遺産を不動産に換えて持っていたのなら、そのまま不動産の形で保有する・・・。
親が株で持っていたものなら、そのまま株で保有する・・・。
銀行に定期預金していたお金なら、そのまま定期預金して保有する・・・。
そのとき、親が「何の目的で」そうして保有していたのかが分かればもっと有効です。
親の目的に沿って、親の意図したことを代行して同じように扱ってあげることが親の意思を汲んで遺産を譲り受けたことになります。
そうすれば、「もらったお金はもう自分のモノだから何に使ってもいい・・・」と言ってパーッ!と散財してしまうこともなくなります。
自分で稼いだお金だと人は慎重になっていろいろ考えます。
でも、自分で稼いだわけではないお金だと、ついつい乱暴な使い方をしてしまいがちです。
でも、どんなお金も大切なお金であることに変わりはありませんから、やはり大切なものは大切に扱うことが大切ですね。