不動産投資は「家賃収入を得ること」が目的ですが、物件を1つ持っていてもせいぜいそこから得られる家賃は数万円程度です。
したがって、不動産投資でお小遣いを得る・・・くらいなら規模の拡大をそれほど考える必要はありません。
でも、不動産投資でリタイアする・・・と考えるなら、やはりある程度の規模の拡大は必要です。
規模の拡大の目安としては、「自分の毎月々の支出額+α」です。
そうした程度の規模の拡大を考えると、どうしても銀行からの融資を活用する必要が出てきます。実際、多くの不動産投資家が借り入れの問題に直面し、何らかの形で対応されています。
銀行からの融資を受けるには、貸す側の論理を知っておくことが大切です。ここで言う「貸す側の論理」というのは、すなわち「貸しても良いと言えるだけの合理的論拠があること」・・・です。
銀行は「不動産投資に融資」をしているのではなく、「不動産賃貸事業に融資」をしていると考えると良いと思います。
したがって、不動産賃貸事業を営むに相応しい資質を持っている人かどうか?・・・という観点で見られている、と思うほうが適切です。
そして、その見極め方法の一つが「貯金(の有無)」です。
資金を貯めるという行為は、どんな事業においても「健全な経営者」であることを示す証拠となり得ます。
なぜなら、貯金をできることは経営(家計)が黒字で安定している証拠であり、また貯金には時間が必要ですが、その時間を味方にして貯金できているということは長期にわたっての信用につながるからです。
手持ち現金だけで不動産投資を行なうことは「金利リスク」を確実に排除することができますが、融資を受けて投資を行なうほうがレバレッジが効いて投資効率がよくなります。
どんな手法を活用するにしても、大元にある「不動産投資を行なう目的は何なのか?」という大命題だけは忘れてはいけないですし、その目的に沿った手段・方法を選択することが大事だと思います。