不動産自体の「金銭的価値」は、換金した際にいくらになるか?=つまり幾らで売れるか?で決まると言えます。
視点を変えれば、次に買う人にとって果たして魅力的な物件なのか?・・・購入したいと思われるだけの需要はどれくらいあるのか?・・・ということです。
不動産の売買による差益を狙っている人はこうした点に常に留意しておく必要があります。そういう人の目的は「儲ける」ことにあるからです。
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目的を「儲ける」から「稼ぐ」に移すと、視点が変わり、行動も変わります。
不動産の売買に着眼点を置くのではなく、そこから得られる「家賃収入」に目がいくようになります。
大きくドッカーン!と多額のお金を儲けるのではなく、毎月自分の生活を何ら脅かすことのないように安定した収入が入ってくればいい・・・つまり、定期収入・・・稼ぎが欲しい・・・という発想です。
家賃収入を得るということは、不動産賃貸事業をする、すなわち「大家さん」になることです。
決して、自己紹介で「私は大家さんです」と言うことが目的ではなく、あくまでも自分の生活の柱をつくるため(=専業大家さん)、あるいはサラリーマンという不安定な雇用環境を支える第二の柱を打ち立てるため(=兼業大家さん)です。
そう考えるらば、自分の懐が豊かにならない物件を購入するのはナンセンス・・・となります。
不動産業者の営業マンが言う「所得税還付」や「相続税対策」などは、自分の掲げた目的から外れた話となり、したがって足を踏み入れてはいけない道・・・と思えるようになります。
自分が行なう不動産投資の目的を見失ってはいけない・・・ですね。新築物件は購入した途端に中古物件となり、価格は急落します。
いくら儲けることが目的でなく稼ぐことが目的だとは言っても、何もみすみす高い物件を買う必要性がどこにあるのか?・・・を納得してから買うのが良いと思います。新築物件にかかる8%の消費税も何気に大きな金額です。
またエレベーター付き一棟マンションもちょっと考えモノです。
エレベーターの改修には千万円以上のお金が必要となりますから、今は良くても将来的に多額の出費というリスクが内包されています。
家賃を足し算した金額ではなく、家賃の合計から諸経費を差し引いた実質家賃の金額で、物事を考えることが大事です。
目指すべき実質家賃は専業大家さんであれば月額50万円、兼業大家さんであれば月額20万円くらい・・・と言ったところでしょうか?!。
この辺の収入ラインを突破すると、新たな地平を見据えることができるようになると思います。
豊かな人生を過ごすことを目的に不動産投資を行なっているのに、それ以外の道に嵌りこんで進むことはうまくありません。
不動産投資を行なうきっかけ・目的・動機は何だったのか?・・・と初心に返って見つめ直してみることも大事だと思います。