日本の年金制度は、最初は「積み立て方式」、つまり掛け金を積み立ててそれを自分の老後の年金にあてがう・・・というやり方でスタートしましたが、インフレや高度成長時期のバラまき予算などの弊害で維持できなくなり、現在の「割賦方式」に変わった・・・といういきさつがあるそうです。
「割賦方式」というのは、その時代における現役世代(=年金を納める人たち)の掛け金で、その時代のお年寄りの年金受給を支える・・・というやり方です。
したがって、納める側が多くて受け取る側が少なければ、納める年金額を少なくしたり、あるいは受け取る年金額を多くしたりできますが、これが逆のパターンになると大変です。
その大変なことが今、実際に起きていて、傾向として今後ますます大変なこと(=酷いこと)になりそうだ・・・と多くの識者たちが推測しています。
つまり、納める側の人が少なく受け取る側の人が多いため、納める額は多くなり受け取る額は少なくなる・・・というパターンです。
それでも、受け取った額が普通・一般的に人が暮らしていくに十分な金額であれば何の問題もないのですが、実際、その金額は約6万円~17万円くらいと言われており、1ヶ月をそれだけで生きていくにはかなり心もとない金額だと言えます。
現在の割賦方式は、見方を変えれば「その場を乗り切るために後の世代にツケをまわしただけ・・・」であり、それでいて受け取った側も生活がままならないわけです。
そうなると、大事なのは「年金制度を当てにしない」ということと、「そのために自分で何とかする」ということです。
頼りない年金制度に依存して海底に沈むよりも、自分で船を用意して荒波を漕いで生き抜いていくことが必要です。
例えていうなら、自分で用意した船が救命ボート程度なら自分だけしか乗れませんし、ヨットくらいの大きさになれば自分以外の人も救出することができます。
いくらキレイごとを言っていても、やはり自分の身は自分で守ることが大事で、自分を守らないことには他人を守ることはできません(世に尽くすことはできません)。
年金制度に依存しなくても海を渡っていけるだけの船を用意することが大事で、また、その船のかじ取りを他人に任せるなんてことはしてはいけないと思います。
それだと自分の人生を他人に委ね、結局他人の人生を航海して、後々に自分自身が後悔するだけです。
自分の船の舵(オール)取りを人に任せるな!・・・の発想で、自分自身で船を漕いでいけるように前もってキチンと必要なことを用意しておくことが大切だと思います。