不動産投資では不動産を購入する金額がけっこう高額になるため、「融資」を利用する人も多くいます。
融資とはつまりは「借金」のことであり、借金は「利子をつけて返さなければいけない」ものです。
そして、ここが大事なところですが、「融資を受けられることと、借金を返せることは必ずしも一致しない」ということです。
金融機関などお金を貸すほう(融資をする側)は、それなりに審査を行なって返済能力を確認しますが、それはあくまでも「一定の基準による書類審査」でしかありません。
だから低収入のサラリーマンであっても融資がおりて、高収入の自営業者には融資がおりない・・・といった現象も起こりえます。
でも、融資がおりる(引ける)からと言って安易にその物件を買って良いとは限らない・・・と肝に銘じておくことも大切です。
大事なのは「収益があがりその中からキチンと返済できること」にあります。
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不動産業者がよく使う言葉に、「この物件に全額銀行融資がおりるということは、それだけ銀行の評価が高いことを意味しています」・・・とか、「銀行が高い評価を出しているのですから物件の評価には心配ありません」・・・といったものがあります。
でも、こうした甘言に惑わされてはいけないですね。
銀行はあくまでも「返済しうると客観的に判断することができるかどうか」・・・「滞りなく返済する能力がそのローンを組む人にあると言えるかどうか」で判断します。
物件そのものの評価ももちろん重視しますが、それ以上に借りる人の資産背景や社会的属性の評価をより重要視します。
銀行融資がおりるからと言って安易に物件を購入すると、資産のつもりが「死産」になって含み損を抱えてアップアップすることにもなりかねません。
「融資がおりるかどうか」を優先するのではなく、「採算が合う物件なのかどうか」を優先して考えることのほうが大事だと思います。