年金の問題というのは、「年金受給者と(年金の原資となる)年金保険料の負担者のバランスの悪化」にあると思います。
そのバランスの悪化は、基本的には「生産者人口の減少=少子化」と「高齢化」の2つの要因によって起きてきています。
したがって、年金の抱えるざまざまな問題を解決するには「少子化問題」と「高齢化問題」に分けて、それぞれについて解決策を講じなければいけないというのがセオリーです。
まあ、世間では一括りにして「少子高齢化」と言っていますが、私は2つに分けて考えるのが大事だと思っています。
少子化・・・という問題点をもっと掘り下げていくと、本質は「労働者/生産者人口の減少」にあります。
それの何が問題か?と言えば「保険料負担者の人数が減る → 年金の原資が減る」ということにあります。
また、高齢化の何が問題か?と言えば「年金受給者の人数も増えていて、かつ受給期間も伸びている」ということが挙げられます。
・・・ということは、端的な解決策としては
1.保険料負担者の人数を増やす
2.保険料負担者の負担金額を増やす
3.年金受給者の人数を減らす
4.年金受給者の受給期間を短くする
の4つが基本となります。
1 → 少子化を多子化に逆転させる政策を打つ
→ 保険料負担をする対象をサラリーマンだけではなく、もっと別の人にまで広げる
2 → 保険料を増額する
3 → 年金の受給開始年齢を現行以上に高齢化させる
→ 年金の受給終了年齢を新たに設ける(85歳で打ち切りなど)
4 → 受給期間を限定して、たとえば一律20年間にするとか、総額○○円を受給し終わった段階で年金受給を打ち切るなど
もちろん、これらを誰もが納得することはありません。
特に、受益者である年金受給者は反対すること必至です。
でも、いつの世も必ず何かをしようとすると反対をする人がいるもので、100%全員の賛成を求めていたら何もできません。
原則は上記のようなことを考えながら、細かいところを詰めていき、早い段階でそうした方向転換を公表し、国民が事前に策を練る時間をたくさんとるようにしたり、そのための「お金の教育」施す政策を打ち出すことが必要だと思います。
政府は、「長く働けるだけ働いてもらって、働いている間は(←もちろんその時間数にもよりますが)年金保険料を支払う側となって自らが年金を受給することを控えてもらう」という構図で考えていると思います。
いずれにしても、どこかで誰かがキチンと本腰を入れて問題解決に向けて手を打っていかなければいけないことの一つであり、何もしないでじっとしていたら自然と解決していた!・・・なんてことは起こらない問題だと思います。
そういう人が官僚や政治家の中から出てきてほしい・・・と思いますね。