サラリーマンを退職して、すなわち安定収入が途絶えた後に、やおらそれまでの就労収入に代えて「金融投資」を始めようとする人がいますが、これはけっこうキケンです。
金融投資はサラリーマンとして安定収入があるうちにこそ、ある程度の経験をしておくことが大事です。
なぜなら、安定収入があるうちであれば、仮に金融投資で失敗しても生活に支障がない(少ない)からです。
それをギリギリになって・・・イザ!という段階にならないと行動し始めない・・・ということだと、得てして失敗後の精神的ショックが大きくなります。
賢明な人はその他大勢とは逆の道を行きますから、つまりは「そうなる前から準備をしておく/サラリーマンで就労収入があるときからそれが途絶えた後の代替手段を講じておく」という発想をします。
手元のお金が先細りする状態になってから金融投資を検討し始めるのでは遅ぎに失する・・・です。
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私は普通の人が行かない道を進むのが好きなので、たとえば今から30年以上も前の20代前半の頃に株式投資(金融投資)を始めました。
その頃、20代で株をやる人なんてほとんどいませんでした。
そして40代半ばで株からすっかり手を引きました。
もう今では株の売買は一切行っていません。
ところが、世間では40代・・・50代・・・60代・・・になって株を始める人が多いような気がします。
それは、偏に周囲・マネー雑誌・マスコミ等の情報に惑わされ、流され、自分主体というよりは自分が客体になって行動しているからだと思います。
「誰にでもできる/誰もがやっている」ようなことは、ビジネスの世界でも優位に立つことは少なく、むしろ劣後に陥る場合が多いものです。
会社内でも、アルバイトにでもできる仕事はアルバイトに任せればよいわけで、正社員・・・しかもそれなりの職位に就いている社員が行なうべき仕事はその社員でなければ到底なしえない仕事に集中させるべきです。
そして、そういう人だからこそ重宝され、報酬(給与)もそれなりに高額なものを得られるわけです。
極端なことを言えば、「誰にでもできる仕事は自分の仕事ではない」といったくらいの腹づもりでいないと、高級取りの社員にはなれないと思います。
話は戻りますが、定年退職をして安定収入(就労収入)が途絶えてから金融投資に手を出すのはキケンだと思います。
手を出すならもっと前にすべきで、もしも経験値がないままに定年対処の日を迎えたなら、そこから先の人生では(お遊び程度の金融投資は良いとしても)無闇やたら金融投資に手を出すべきではないと思います。
それが自分の人生を守るための一つのコツだと思います。