
日本国債のムーディーズ格付けは2014年の12月にAa3からA1に引き下げられて、中国や韓国の格付け(Aa3)を下回ってイスラエルやチェコ、オマーンと同等とされました。
日本にいると何も感じないのですが、一歩外から金融関係者の視点で日本を見ると、日本にお金を投じることに躊躇するかもしれないレベルです。
外国人投資家から見れば、日本の国債は既にリスクの高い投資商品の一つとして見えているわけで、そうした風に思われるのは日本人としては心外なのですが、日本は対GDP費で200%の債務残高を抱えるという先進国の中でもNo.1の借金大国ですから致しかたありません。
数字がすべて・・・と言われればそれまでです。
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1150兆円以上もある国の借金を今後どうするのかは、いまだ誰にも解決の糸口がつかめていないようにも見えます。
あってほしくないシナリオの一つは、国のデフォルトやハイパーインフレや超円安や預金封鎖などです。
預金封鎖が起こる時はデフォルトや国債価格が暴落するときだと思われますが、外国の投資家勢はあまり保有していない日本国債を売ることができませんから代わりに円という通貨を為替市場で投げ売りします。
すると急激な円安になります。
一気に1ドル200円・・・ということになることだってまったくありえないとは言えません。
円の価値が一夜にして○分の1になるわけです。
そうした急激な通貨安は急激なインフレを引き起こします。
そこから、ヘタをすれば銀行の預金封鎖という選択肢もありえます。
そうして数か月・・・数年?が経ち、ようやく苦しい状況から少し脱することができて預金封鎖も解除される日が必ず来ます。
ただし、そのときの為替相場では円がついに1ドル=375円位になっているかもしれません。
晴れて銀行から預金を引き出しても、そのときの100万円は以前の100万円とは価値が異なります。
1ドル125円→375円だと仮定すれば、かつての100万円は3分の1の33万円くらいの価値になっているわけです。
TPP問題で、関税が緩和され外国との貿易活動が盛んになっているでしょうから、日本だけの円ではなくて、「世界の中の円」という視点で物事を見る必要があります。
ただし、日本という国レベルで見ると円の価値が3分の1になったおかげで、国の借金も3分1にまで減らすことができています。
3分の1・・・これをもっと減らすことも意図すればできなくはないと思います。
そして、そこから新たな明主が登場して国家の立て直しに入ります。
国の再建・・・です。
・・・とまあ、そんなことにはなってほしくないのですが、巷間言われていることを加味して考えると、数年先のことを踏まえた場合に頭の隅っこに入れておかなければいけない「あって欲しくないシナリオ」の一つだと思います。
そうならないように、経済も政治も平和に推移していってもらいたいものですね。