「投資」という一つの言葉で括(くく)られやすいですが、投資には大きく分けて「本当の投資」と「投機」の2つの意味合いが含まれています。
投資とは「どこにお金をつぎ込んだら、自分の利にも享するけど、世の中の役にも立つか?」という考えに基づいたお金の使い方です。
そのため、本当の投資とは「投資対象物を手放すことなく自分で持ったまま」で、投資した先の行方を自分も一緒に同行・共感していくものだと私は思っています。
では、どうやって「利」を享するのか?と言えば、それを持っている間、そこから派生して生まれる利潤を手にすることでまかなえます。
その利潤を「インカム・ゲイン」と呼びます。
これに対して、「投機」は自分の利を享する事しか考えていないものです。
すなわち、手に入れた対象物をいかにして買値よりも高く売るか?しか考えておらず、「買って、高く売る」ことで利潤を得ます。
投機で得られるのは「キャピタル・ゲイン」です。
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一般的な投資・投機リターンの獲得方法を整理するとこうです。
インカム・ゲイン…配当や家賃などの収入
キャピタル・ゲイン…売買による値上がり益
「広い意味での投資リターン」は、この2つの利益の合算金額と投資した元本の金額を比較して測定されるものです。
でも、普通の個人がそこまで考える必要はあまりなく、一般的にはインカムゲインかキャピタルゲインかのどちらかで投資効率を考えることが多いと思います。
両方で利益を得ることはありがたいことで素晴らしいことですが、優先して考えるべきは「インカム・ゲイン」のほうで、まずはこちらを前提に投資を行なう姿勢が大切だと私は考えています。