私が営業マン時代によく使っていた手法の一つに「手書きの資料」というのがあります。
見込み客・顧客に関係なく、何かを説明したり紹介したりするときは紙に自分で書いた資料を使って、それを差し上げるということをよくしていました。
最初は別に特別なことをしているつもりはなかったのですが、徐々に他の営業マンの実態を知るにつれて、自分が行なっていることはいい意味で「少数派」のやり方だと気づきました。
つまり、手書きで資料をつくったり、書いたり、それをお客さまにあげるという営業マンはほとんどいなかった・・・ということです。
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キレイに印刷されたパンフレットやチラシももちろんいいのですが、そうしたありきたりの大勢向け資料よりも「自分だけ向けの」資料に人は心を動かします。
よく考えれば当たり前のことだと思います。
お客さまはいつだって自分のことを優先に考えていて、決して他人のことを考えて商品を購入するわけではないからです。
商品を買うことはいつでも誰でもできますが、問題は「誰から買うか?」です。
顧客心理としては「安心・信頼できる人」から買いたいと思うものです。
どうせ関わりを持つのなら真面目で誠実な相手と付き合いたいと考えるのは当然だと思います。
その点で、一般の大勢向け資料はごまかしがききますが、自分だけ向けの手書きの資料はごまかしがききません。
しかも、それがわかりにくかったり、ピントがズレていたら最初から聞く耳を持とうとは思いません。
そういう意味では、手書き資料でそれを顧客側が納得しながら聞いてくれるとしたら、その時点でかなりの信頼度を勝ち取っていると言え、成約に一歩近づいていると言えると思います。