コミュニケーションでは、自分ばかりが話していてもいけないし、相手ばかりが話していてもうまくありません。
双方が交互に口を開き会話をすることで、情報と感情という2つの「情」が交錯し、お互いに理解を深め合うことにつながります。
基本的に人は「しゃべりたい」欲求のほうが「聞きたい欲求」より強くあると思います。
ところが、うまく話そう・・・と気負いすぎたり、人前で話す経験があまりない人はつい「えー」とか「えーと」という言葉を端々に入れてしまいます。
そうした言葉をはさんでしまうのは、うまく話そうと思ったり、沈黙の時間が生まれるのが苦痛に感じるからです。
「沈黙は金なり」という諺があるくらいですが、多くの人は沈黙を嫌がるものですね。
そして、面白いことにこの「沈黙」は表現を変えて言うなら「間」です。
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アナウンサーは、「えー」などとは言いませんが適当な沈黙の時間を一瞬持つことはあります。
それは一つのテクニックだと思います。
言うならば「沈黙」を昇華して「間」に変えているわけです。
ビジネスにおける交渉事や商談などでもこの「間」のテクニックは大切です。
相手に考える時間を与えるとともに、相手が沈黙をイヤがり何かムリヤリにでも話そうとするきっかけを与えることができます。
スポーツでも、あえて「間をとる」ことは大切で、それによって雰囲気を変えたり、相手のペースを乱すことができたりします。
普段あまり意識しない「間」ですが、「沈黙」も含めて改めて有効に使うことを一考してみる価値はあると思います。