人生に望ましいのは、失敗や困難がまったくないということではなく、それらを経験しようとも決してそれらに敗けない、ということだと思います。
つまり「敗けない/負けない」ことが重要です。
勝負事の世界でも、「常に勝とうとするのではなく、常に負けないようにせよ」と言われますが、これはこれで正しいと思います。
ビジネスの世界でも同様です。
経営リーダーは皆、常勝を目指すわけですが、そんなにいつも勝てるわけではありません。
商売の波がどう訪れるかなんて事前にはわからないし、今が好調でもそれがいつまで続くかは誰にもわかりません。
重要なのは、マーケットから「退場しない」ことです。
もっと言うと「強制退場させられないこと」です。
敗けなければ敗けではありません。
「敗けなければ敗けではない」という考えは、禅問答でもなく、あきらめの悪いマインドのことでもなく、「退場しないで存続していることで次のチャンスに繋がること」を意味しています。
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かつて多額の借金を背負ったのちにそれをすべて完済した歌手の矢沢永吉さんがこう言っていました。
「リストラされても、借金を背負たって、それは役だと思え。
苦しいけど死んだら終わりだから本気でその役を演じきれ。
つまり、視点を変えれば気持ちが変わるってことなんだ」
日本では比較的自由に「何ができるか? 何をやるか? 」を自分で探して決められます。
何回もチャレンジできるし、失敗してもまたやり直せます。
成功は成功、失敗は失敗かもしれませんが、失敗経験というマイナスの側面を持った人ほど強い精神力と行動力を携えていけます。
とにかく「強制退場させられない」ことを念頭に置いて、しがみついてでもやり抜く/挑戦し続ける姿勢が大事だと思います。