先週のニュースで見たのですが、博多のほぼ駅前の路上で真昼間に6億円分の金塊が盗まれた・・・と。
事件が起きたのは今年の7月なのに、マスコミで大きく報道されたのが12月というところに、意図的な何かを感じます(別の事から目を逸らせたいから?)が、まあそれは置いておいて、何ともすごい金額の事件が起きたものです。
犯行の手口から、1968年12月10日に東京で起きた「3億円現金事件」と似ている・・・と言われているようです。
両方とも、事件のカギとなっているのは「警察官の服装をした犯人」です。
3億円の現金にしても、6億円の金塊にしても、それを運んでいる人にはそれなりの警戒心はあったと思いますが、相手が「警官(警察の制服を着ている人)」となれば警戒する心理バーがかなり低くなります。
犯人グループはこの盲点を突いたわけですが、ここが大事なポイントだと思います。
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人は制服を見て勝手にその人の職業等をイメージします。
そして、そのイメージによって意識が芽生えて感情を持ちます。
警官の制服を着た人であれば、街中のどこで見かけても「正しい人/安心できる人」というイメージを持ちますし、白衣を着た人を病院で見かければ「医師」、学校で見かければ「理科の先生」、研究所で見かければ「研究員」と人は思うものです。
人は見た目で勝手に「自分なりの思い込み」を持ちます。
営業マンが清潔なスーツ姿でビシッ!としているほうが良い・・・と言われるのも、そのほうが「良い人/真面目な人/安心できる人/怖くない人」・・・といったイメージをお客さまに持ってもらいやすく、したがって営業をしやすくなるからです。
制服にはある種の力が宿っていると言えます。
事件の進展がどうなるか(3億円事件は未解決のまま時効となりました)はまだわかりませんが、こうしたニュースを聞くたびに「他山の石」として学びを得ることの大切さを感じます。
人を騙したり詐欺をする側が悪いのは当然ですが、その被害者にならないように気をつけることも大切ですね。