
たった一度の成功や失敗を、まるで普遍的な法則のように語るのは愚かです。
人間の脳は、自分の都合のいい情報ばかり集め、都合の悪い情報や事実は無視する傾向がある・・・と言われます。
「確証バイアス」と言われます。
経験至上主義の人は、しばしば「生存者バイアス」に陥ります。
「生存者バイアス」とは、成功した事例だけを見て、「これが唯一の正解だと思い込むバイアス」のことです。
たとえばこうです。
自分はこうやって大学に合格した
→ だから、合格したければこうすればいい
自分は下流大学出身だけど出世した
→ だから学歴は意味がない、と決めつける
自分はこうやって恋人を手に入れた
→ だから恋人が欲しければこうすればいい、と決めつける
これらは確かに一理ある話かもしれませんが、でも、かといって万人に共通する方策だとは言い切れない面もあります。
自分がこれで成功したからといってそれが誰にでも当てはまるとは限りません。
でも、経験至上主義の人はこのワナに嵌ります。
一般的に「人は自分の経験を過大評価する」傾向があります。
一方、真に頭の良い人は、生存者バイアスの危険性を理解したうえで、確率・統計などを鑑みてより確実な道を選択しようとします。
そのための手段として、たとえば本を読んだり、セミナーに参加したり、成功者にアドバイスをもらう等、先人の知恵から学ぼうとします。
俺はこれで成功したから本なんて読む必要がない!・・・などと豪語する人は、単に視野が狭く自分の怠慢さを正当化しようとしているのに過ぎません。
成功者の多くは、本から先人の知恵を吸収し、実践の中で役立てています。
「自分の経験+読書で得た知識」とするほうが強力であり、より確実性が上がると思います。
























