子どもの頃、端数処理として「四捨五入」という方法を教えられ、人は何も疑うことなくそれを日常生活の中で使ってきています。
最近ふと気づいたのですが、この四捨五入というのは平等に見えて実は平等ではない・・・ということです。
そもそも四捨五入(ししゃごにゅう)とは、四以下の数字(0,1,2,3,4)は切り捨てて下の位の0に合わせ、五以上の数字(5,6,7,8,9)は上の位に1を入れて切り上げることです。
でも、0の場合は切り捨てるまでもなくそもそも0ですから下の位の数字と同じです。
その結果、実質的に切り捨てるのは1,2,3,4の4つであり、切り上げるのは5,6,7,8,9の5つになります。4つと5つですから、もはや平等ではありませんね。
そう考えると、長く信じてきた「四捨五入は平等な端数処理」という概念は崩れる・・・と言えます。
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たとえば、20歳~29歳の人がいるとき、20歳はそもそも20歳です。
21歳は四捨五入すると20歳
22歳は四捨五入すると20歳
23歳は四捨五入すると20歳
24歳は四捨五入すると20歳
25歳は四捨五入すると30歳
26歳は四捨五入すると30歳
27歳は四捨五入すると30歳
28歳は四捨五入すると30歳
29歳は四捨五入すると30歳
・・・となり、24歳と25歳のほんの一日の違いで四捨五入すると20歳と30歳という大きな違いになります。
50代のおじさんからすれば20歳も30歳も同じく若い世代ですが、20代の若者にとって「四捨五入して20代だね~」と言われるか「四捨五入して30代だね~」と言われるかは大きな違いだと思います。
何かをザックリ決めるとき「じゃあ、四捨五入で計算しようね~」などと言ったりしますが、ちょっとした落とし穴(不平等)がそこにあることを知っておくと不利益を被らなくて済むかもしれないですね。