故・ドラッカーは経営で大切なこととして「強みにフォーカスする」ことを何回も挙げていました。
また、『プロフェッショナルの原点(ダイヤモンド社)』という著書の中で、「組織の役目は人の強みを成果に結びつけ、人の弱みを中和することにある」とも言っています。
確かに、会社経営ではそうやって組織力を発揮することは大切なことだと思います。
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音楽バンドにもいろいろありますが、そうしたバンドが素晴らしい音楽を演奏できるためには次のことはやはり欠かせません。
ベースを弾くべき人がベースを弾き、
ギターを弾くべき人がギターを弾き、
ドラムを叩くべき人がドラムを叩き、
歌詞を歌うべき人が歌詞を歌う。
それぞれの相乗効果によってバンドは良くも悪くも機能し、その魅力を発揮できます。
それを、「俺はギターが好きだかギターを弾く/私は歌を歌いから歌を歌う」・・・と好き勝手なことを言って、ギター複数人+ボーカル複数人・・・となってはバンドが成り立たなくなります。
それと同じで、会社組織もそれぞに強みを持った人が、その強みを活かす仕事をして、それが組織の役割として整合性があれば成果につながります。
いくら強みを発揮できる仕事をしていても、それが組織の役割として必要でなければ組織力は発揮されませんし、強みも活かされません。
人材は「適材適所」が理想ですが、誰がどんな人材として適材になるかわかりませんから、現実的には「適所適材」の発想で、置かれた環境下で適材に成長する努力をすることが大事です。
「組織の役目は、人の強みを成果に結びつけ、人の弱みを中和することにある」というドラッカーの言葉の意味をリーダーはよく咀嚼・吟味し、自分のマネジメントに活かすと良いと思います。